岩手県岩手郡雫石町にある盛岡セイコー工業に行ってきました。東北の時計コレクター・らいちんサンのご協力により、私の仕事上の視察ということでアテンド。一般には開放されていない施設ですのでご注意下さい。

 盛岡セイコー工業は1970年に創業。当初は機械式時計用部品の製造工場でしたが、1980年にはクオーツ時計の生産も開始します。現在ではクオーツ時計を中心にセイコーブランドの腕時計の約50%を製造しているとのこと。セイコーインスツルメンツの子会社となっています。

 杜と水の都「盛岡」。奇麗な空気が精密機械製造に適しているのでしょう。セイコーエプソンが工場を構える長野県諏訪市と並び、国産時計製造の中心地となっています。

 ここは1階のロビー。企業視察や地元の子どもたちの工場見学用に様々な展示物が用意されています。撮影が許可されたのはここだけですが、興味深い展示物が多数ありました。それでは詳しく紹介していきましょう。

 セイコーの腕時計製造会社はセイコーインスツルメンツ(旧第二精工舎)とセイコーエプソン(諏訪精工舎)に大別されます(詳細)。盛岡セイコー工業はセイコーインスツルメンツの関連会社。セイコーインスツルメンツの関連会社は国内各所に点在し、世界各地にも工場を構えています。

 クオーツの製造を中心とする工場ですが、一方でセイコーの機械式時計についてもこの工場に集約されています。これは現行機械式時計の分解展示。

 セイコーの機械式時計とクロノメーターとの関わりを説明。展示のCal.052は1967年にコンクールに出展した“16振動”の時計機械です。

 解説1

 解説2

 クロノメーターについてはこちらで解説しています。

 16振動の時計機械。やはり振動数を高速化すればするほど精度はあがるのでしょう。理屈的には何振動まで高速化が可能なのか気になりますね。

   

   

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