欧州社会教育事情視察記            秦野 玲子 

  欧州社会教育事情視察概要と日程

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欧州社会教育事情視察概要    

 全国公民館連合会の派遣する「第30回欧州社会教育事情視察団」に、参加することができ、
ドイツ、オーストリア、イギリス、フランス、ベルギーの5ヵ国を周り、社会教育施設および
EU本部、ユネスコ本部を訪問した。
 参加者は、全国から応募した公民館職員なので、共通の目的をもって現在の実務に直接参考になる
相手先を視察できる、恵まれた内容であった。
 2日間のホームスティもあり、市内視察もほとんどが社会教育施設で、かなりタイトなスケジュール
ではあったが、その分、本当に有意義な研修の機会となった。

 以前から、ヨーロッパの社会教育については資料を調べたり、本を貸していただいたりと、自分なりに
学習してはいたが、実際に自分の目で見て、直に言葉を聞き、空気を肌で感じることができた中から学んだ
ものは、何にも代えがたく、数年来の念願がかなった今回の視察は、社会教育の場を離れても、
忘れられないものになったと思う。

 =第30回欧州社会教育事情視察団=

 欧州への社会教育事情視察団は、毎年全国公民館連合が派遣しているもので、文部省からも補助金を
頂いている。第30回を迎えた今年の団員は、東京都1名、埼玉県2名、愛媛県1名、福岡県1名、
茨城県1名、そして神奈川県から私の、計7名。       

 訪問都市は、バートホンブルグ(ドイツ)、バーデン(オーストリア)、ヤタレイ(イギリス)
パリ(フランス)、ブリュッセル(ベルギー)の5都市  

 

日 程

1996年
11月 7日(木) 10:50 LH−711便にて フランクフルトへ(所要時間12時間10分)

=ドイツ=     15:00 フランクフルト空港着 着後ホテルへ (フランクフルト泊)
11月 8日(金) 午 前 市内視察
           午 後 バートホンブルグ成人学校訪問    (フランクフルト泊)
=オーストリア=
11月 9日(土) 12:45 LH−3436にて ウィーンへ (所要時間 1時間20分) 
           14:05 着後ホテルへ               (ウィーン泊)
11月10日(日)  午 前 市内視察
            午 後 美術史美術館視察          (ウィーン泊)
11月11日(月)  午 前 バーデン市成人学校訪問

=イギリス=
11月12日(火) 10:45 LH−3449にて フランクフルトへ
            12:15  フランクフルト空港にて乗り継ぎ
           13:20 LH−4006にて ロンドンへ
                      13:55 ロンドン着 着後市内をバスにて視察後 ヤタレイへ
                  18:45 ヤタレイ着     (ヤタレイにてホームステイ)
11月13日(水) 午 前 ウィンザー城見学
                 午 後 ヤタレイセンター訪問  (ヤタレイにてホームステイ)
11月14日(木) 8:00  ヤタレイ発 ロンドンへ 大英博物館視察

=フランス=   13:57 ロンドン発 ユーロスターにてパリへ(所要時間2時間59分

11月15日(金) 午 前 ユネスコ本部生涯教育担当係訪問
          午 後 パリ市内視察     (パリ泊)

11月16日(土) 終 日 自主研修          (パリ泊)

11月17日(日) 10:40 TGV(フランスの新幹線)にて ブリュッセルへ

=ベルギー=   12:38 ブリュッセル着 着後市内視察    (ブリュッセル泊)

11月18日(月) 午 前 EU本部世界生涯学習開発推進機構訪問

            午 後 自主研修                (ブリュッセル泊)

11月19日(火) 10:45 LH−4301にて フランクフルトへ 

           11:50 フランクフルト空港にて乗り継ぎ  

           13:30 LH−710 にて 帰国の途へ       (機内泊)

11月20日(水)  8:35 新東京国際空港着       通関後 解散

 

 あっという間の2週間だったけれど、中身の濃い凝縮された時間を過ごせたように思う。
こんなふうに職場や家庭を長く開け、研修できる機会はもう当分こないと思い、貪欲に、
可能なかぎり色々な事を吸収したいと張り切っていたので、たくさんの経験を各都市でできた
ように思う。視察旅行中必ずバッグに入れておいたメモ帳は、バスの中でも美術館でも
大活躍で、ビッシリと書き込んだメモは私にとっては一番の宝物で誇れるお土産だと思っている。

 このレポートには書ききれていない内容やたくさんの資料を無駄にすることなく、少し時間は
かかっても、じっくりと整理していくつもりだ。

 行く前には英語力のなさがとても心配だったけれど、行った先々で出会った人たちはだれも
とても優しく、一人で街を歩いた時もこちらがヘタクソな英語でも恥じずに話しかけさえすれば
理解しようとしてくれて、そのおかげで色々と貴重な体験をすることもできた。

 こんど私が外国から来た人と出会った時に、あんなふうにステキな笑顔でお話しができたら
いいな,と思っている。