シェフ達の歳時記
-12月-

第三回目は、KOREAN DINING わ の美しくも温かいオモニ、盧英美氏です。




盧 英美
2004年韓国より来日。
翌2005年1月、韓国料理の激戦区、
東京新宿のコリアンタウンに、韓国家庭料理の店をオープン。
本場の味とオモニの温かさを味わえる店として、
多くの日本人や韓国人に愛されている。

熔岩で焼く 至福のサムギョプサル(豚の三枚肉)


サムギョプサルとは、韓国では最もポピュラーな料理の一つです。
サラリーマンが会社帰りに一杯・・・そんな時、9割方の人がサムギョプサルのお店に行くのです。
日本でいうなら焼き鳥といったところでしょうか。
 
しかし日本では、本格的なサムギョプサルを出す店はまだ少なく、
この美味しさを是非日本の皆さんに知っていただきたいと思い、
本場韓国と同じスタイルでご紹介しています。

韓国では、コンロに角度をつけて、済州島の火山岩や角閃石、鉄板などを斜めに乗せ、
三枚肉から流れ出る油をキムチやニンニクに吸わせながら、
さらに余った油を下に落とすような仕組みになっています。

もちろん、三枚肉を注文すれば、キムチやニンニク、エゴマの葉、サンチュ、ネギの和え物、青とうがらし、
その他の副菜もお変わり自由でついてきますので、
野菜もたっぷり取れ、女性にも大人気のメニューです。
三枚肉は、岩塩を溶いた韓国産ごま油のタレにつけ、
キムチやニンニクなどと一緒にサンチュやエゴマの葉でくるんで召し上がっていただきます。


KOREAN DINING わ では、本場韓国のスタイルをそのままご提供していますが、
ひとつ本場と違うのは、溶岩石プレートです。

これまでは、本場韓国と同様に、石焼きビビンバの器としても用いられる韓国産の石、
「チャンス石(長水・角閃)」や「済州島の火山岩」を使用していました。
しかし、悔しいですが、食材を焼くことに関しては、この溶岩石プレートの方が一枚も二枚も上手だったのです。

その理由は、脂の落ち方にありました。
特にサムギョプサルは、脂の処理が肝心な料理です。
余分な脂を落として焼くために、わざわざプレートを斜めに置いて脂を下に流すほどです。
済州島の火山岩や韓国産のチャンス石で焼いた場合、
かなりの量の脂が流れ出て、受け皿が直ぐにいっぱいになってしまいますが、
溶岩石プレートで焼いてみると、脂の流れ出る量が明らかに少なく、これまでの半分位の量になりました。
それなのに、お肉は驚くほどしつこくなくパリッと甘く仕上がるのです。
これは、余分な脂を溶岩石が即座に吸い取っている証拠で、脂を下に流すだけでは出せない美味しさなのです。


余分な脂は、溶岩が吸い取るだけではありません。
韓国のように、コンロにではなく、プレート自体に斜めに角度がつけてあるので、このように脂が流れ落ちます。
煙も、焼肉のようには立ちませんし、いやな臭いがつくこともなく、
女性の方でも気兼ねなく食べていただけます。


 ■KOREAN DINING わ■
 東京都新宿区歌舞伎町2-42-1 
03-3208-8338


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