シェフ達の歳時記
-1月-

平成19年の初回を飾るのは、grill & aligo Zip の、川ア 晋二氏です。




川ア 晋二
1974年生まれ。
21歳から料理の世界へ。
横浜のフランス料理店で11年間腕を磨き、2年前から独立を決意。
現在独立を果たし、grill & aligo Zipのオーナーシェフをつとめている。

岩手八幡平ポークの溶岩プレート焼き オリジナルマスタードを付けて


八幡平ポークは、特徴的な交配技術により、品質のばらつきを抑えた大変良質な品種です。
保湿性が高く、やわらかい肉質ですが、噛み応えはしっかりとしています。
脂肪の融点が高く(豚の場合は、高いほど良質な脂とされている)、旨み成分が多いのも特長です。
この素晴らしい八幡平ポークの良さを引き出すには、
シンプルに焼きあげることこそが一番だと思います。
フレンチでは、食材を焼く際には、数種のパン(フライパン)を使用し、
オーブンと組み合わせながら、繊細な火加減で調理をしていきます。
その複雑な工程(火加減)を踏まなければ、特に熱によって旨み成分が失われる肉類は、
決して美味しくならないのです。
しかし溶岩石は外だけでなく中まで一瞬で火を通すため、
旨み成分(グルタミン酸やイノシン酸など)を失わせることなく、
たった一行程だけで調理出来てしまうのです。
だからこそ最上の焼き方として、私は溶岩石による調理法を選びました。



店内どこからでも見える大きな焼き場(全て溶岩石を使用)を使い、岩手八幡平ポークを焼き上げていきます。
溶岩石で焼かれたお肉は、遠赤外線の効果により、とてもやわらかく、ジューシーに焼きあがり、
炭や鉄板では真似出来ないほど、八幡平ポークの特長を最大限引き出してくれるのです。

やわらかく焼きあがったポークに、自家製のオリジナルマスタード入りパン粉をふりかけ、
サクサク、ジューシーに仕上げました。

こんなに厚みのあるポークですが、溶岩石で焼くことにより、
浸透熱により中まで火が通り、かつジューシーにやわらかく焼き上げることが出来ました。
ボリュームたっぷりでも、ほどよく脂が落ちてさっぱり食べられます。
食された多くの皆様から、通常のポークソテーでは有り得ないジューシーさに
「これは本当に豚ですか?!
と尋ねられることもしばしばです。


このお店をオープンするにあたり、一番と言って良いほど拘ったのがこの大きな焼き場です。
溶岩石プレートと溶岩ロックを最も効果的に使用するために、特別にしつらえた自慢のスペシャルグリルです。
オープンキッチンになっているので、お客様にも調理の様子をご覧いただけます。
もちろん、同業者の方や、これから溶岩石をお使いになりたい方の見学も歓迎です。


■grill & aligo Zip(グリル アンド アリゴ ジップ)■
 横浜市中区南仲通1-14三金ビル2F 
045-641-8026


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