(注)この案内は、1995年の研修会で配布したものです。従って、記載されている情報は古い可能性がありますので、ご注意ください。



湯河原周辺の観光案内   懇親会までの空き時間に、あるいは、明日の観光にご利用ください。  全国水墨画協会事務局           1 「万葉公園」と「こごめの湯」  湯河原荘から坂をのぼって歩いてもいけるが、バスならば「落合橋」で下車してすぐ。湯河原観光会館の裏 手にある。湯河原は、国木田独歩、与謝野鉄幹、晶子夫妻、吉川英治らの文人墨客が好んで訪れた土地で、同 会館内には、湯河原ゆかりの文学資料を収めた郷土資料室がある。また、湯河原は、万葉集にも登場する古湯 であるが、それにちなんで万葉集に詠まれた草花約90種を集めたのが、この万葉公園である。草木それぞれ に由来する歌を記した札が添えられている。そのほか園内には、河畔、竹林、雑木林をたどる遊歩道があり、 万葉時代の建物を再現した万葉亭茶屋、六角形の太子堂、国木田独歩の碑などが点在している。そして、公園 の奥には 町営の湯治場「こごめの湯」がある。ここは、「万葉の湯」と「小梅の湯」とに分れていて、どち らも一面ガラス張りの窓の向こうに緑が広がる開放感にあふれる浴場となっている。また、露天風呂やサウナ も楽しめる。入湯料は、1000円である。  2 「米屋煎餅」  落合橋近くにあり、昔ながらの炭火焼きの手作り煎餅をあきなう店。しそ、磯巻き、こんぶ、海苔、抹茶な ど種類も多い。7枚入り600円。 3 「小梅堂」  落合橋のすぐ上流にある老舗。温泉街で人気のきび餅の元祖。20個入り800円から。また、つぶあん、こ しあん、うぐいすあんの三色温泉饅頭は、1個70円からで、これも好評。  4 「漱石ゆかりの宿」  藤木川を、もう少し上流に向かうと、バス停「温泉場中央」の付近に、夏目漱石が、小説「明暗」を執筆し たことで知られる「岫雲楼天野屋」がある。今では近代的な建物になっているが、古びた和風旅館も少なくな いこのあたり、散策して山の湯の風情を味わうのも、またよいだろう。   5 「滝」  さらに上流、バス停「不動滝」近くには、不動の滝がある。落差15メートル、出世大黒尊の赤塗りの灯篭 の列の先、橋の向こう側に水音を響かせている。藤木川に沿ってもう少しいくと、川の向こう側に「五段の 滝」、さらに先には「屏風岩」がある。 6 「椿台」  「かながわの景勝50選」にも選ばれた眺望の地。眼下には湯河原温泉街を見おろし、正面には相模湾、初 島、大島、伊豆半島が見渡せる。背後の箱根から伊豆へのびる山の尾根も美しい。近くには源頼朝が石橋山に 兵をあげて敗れた後隠れたという「しとどの窟」や頼朝とともに立った土肥一族の居城跡があり、そこまでい く往復2キロほどの「城山ハイキングコース」は、尾根道なのでわりあい平坦で眺めもいい。城跡からは、バ ス停「城山入口」の方へ降りる道もあるし、駅の方へ降りていけば、少々距離はあるが、「城願寺」の裏手に でる。交通は、「泉入口」から「元箱根」行きバスで、「しとどの窟」下車。ただし、湯河原駅2時58分発 が最後の登りだから「泉入口」には、3時05分頃の到着となる。研修会終了後では、少々難しいかもしれな い。その場合は、タクシーを利用するとよい。下りのバスは、6時01分発まである。 7 「城願寺」と「みかん狩り」  城願寺は、湯河原駅の裏手にある古刹。土肥一族の墓のある菩提寺であり、ビャクシンの銘木でも知られて いる。近くには、「ホルトの樹叢」もあり、また、付近の南斜面一帯は、みかん園となっていて、入園料 300円で食べ放題である。 8 「大観山」  「元箱根」行きのバスで、「大観山」までゆく。ここは、箱根の外輪山で、円筒形のドライブインがあり、 お茶や食事が楽しめる。ここからの富士山と芦ノ湖のパノラマは、やはり「かながわの景勝50選」に数えら れている。が、事務局のおすすめは、ここから1キロほど箱根新道方面に行ったところにある富士見峠。道の 両側に展望台がしつらえてあり、山側は、富士山がそびえ、見おろせば芦ノ湖をゆく海賊船もはっきり見える し、湖畔のホテルは、まるでスイスの町のようだ。天気が悪くても、駒ヶ岳や屏風山、双子山にかかる霧や雲 が幻想的で神々の棲む山のような気がする。一方、海側に立てば(道を渡るときは、気をつけてください)、 真鶴岬の先にある奇勝三ツ石(岬の先端から沖へ点々と連なる岩礁根で満潮時には大半が海に没する)を望む ことができる。あまりにも近くに海が見えるので、ここが山の上とは信じられないほどだ。元箱根行バス「富 士見峠」またはタクシーで。 9 「天照山ハイキングコース」  奥湯河原行きのバスなら「奥湯河原」(元箱根行きなら「大観山入口」)まで行き、そこから歩き始める と、10分で「広河原」、そこから、55分で天照山野猿公園に着く。この辺は野生の猿の生息地である。さ らに10分ゆくと、「白雲の滝」がある。落差25メートルに及ぶ立派な滝だ。滝からは20分で「天照山下 り口」バス停に着く。5時50分頃までバスはある。 10 「真鶴半島」  「泉入口」から「湯河原駅」までは、バスで5分ほど、5〜10分間隔で本数も多いので、これで駅まで行 き、東海道線上りで1駅4分、「真鶴駅」に着く。3時台の湯河原発の列車は、12分、23分、44分、 57分の4本である。真鶴駅に着いたら、再びバスに乗り換え、「真鶴ケープパレス」をめざす。バスは、3 時30分、4時、4時50分がある。所要20分である。真鶴は、翼を広げた鶴の形をした半島で、その顔に 当たる部分が前述の「三ツ石」である。ここからは、三浦半島、伊豆半島、江ノ島、大島、初島などが眺めら れ、これも「かながわの景勝50選」である。岬の付近一帯は、樹齢300年に及ぶ巨木ひしめく楠や椎の原 生林で、「ケープパレス」は、前述の「三ツ石」がよく見えるレストハウス。ここでひと休みできる。近くに は、台場跡や見晴茶屋があり、変化に富んだ荒磯の海岸を楽しる。南岸へ1キロほど歩くと、「内袋観音」 (洞窟内の岩肌に観音像が浮き彫りにされている)や、「サボテンランド」や「水族館」がある。さらに隣接 して、「中川一政美術館」があり、画伯の油彩や岩彩、書など約100点が展示されている。  ところで、この半島にも「しとどの窟」がある。北岸の半島の付け根、漁港の近くにある。頼朝が、土肥実 平らと、房州へ落ち延びようと潜んだという伝承も「椿台」の「しとどの窟」とほとんど同じで、昭和の初め 真贋論争が繰り広げられたという。また、この史跡から500メートルほど行くと、真鶴総鎮守「貴船神社」 があり、高台から港が見おろせる。バス停「魚市場前」又は「宮前」。漁協前の寿司屋はテレビで紹介された ことがある。 11 「十国峠」  熱海まで列車で出てバスで行く。熱海行き普通列車は、3時06分湯河原発、12分熱海着。特急なら、3 時12分発の「踊り子191号」で16分着。25分発のバスに乗り換え、「十国峠登り口」で降りたら、 ケーブルカーで山頂にあがる。すると、すばらしいパノラマが広がる。ここは、伊豆半島の首なのだ。前に は、伊豆の山々に薄野がつづき、後ろは箱根連山。左は、相模湾から伊豆七島、右は駿河湾から沼津アルプ ス、富士の裾野がせり上がって白い山頂まで、ぐるり360度の大展望。両側に海を望むすばらしさは筆舌に 尽くしがたい。バスは、熱海駅3時25分発が最後なので前述の2本の電車に乗れなければ、タクシーを使う しかないが、もし天気が良ければ、それでも十分に行く価値はある。湯河原発熱海行き普通列車は3時6分の ほか、30分、45分、56分があるから、熱海まで行ってからタクシーを使った方が安いだろう。なお、戻 りのバスは、「十国峠登り口」発4時05分、18分、5時10分があるが、5時10分発は、熱海着が45 分で、5時57分発の急行「東海4号」に連絡し、湯河原着6時03分。普通列車なら、6時06分発で11 分着となる。



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