『光らびた村』PATTAMANGALAM-精神世界=15 大樹祭7

『大樹(スワーミー)』


スワーミーよ。

貴女は2600年以上も生きている。
石にされてしまった女たちを守りながら、
貴女のもとに集う生衆たちの輪廻を静かにみつめていたのですね。

スワーミーよ。

村は、貴女のふくよかな木陰から始まりました。
「陰」を愛する民の集いし一点のホチ。
やがて、祠が建てられ、立派な寺院が建立され、人々が礼拝にくるようになりました。
太古の昔から近くを流れる川に育まれてきた人々は、「水」と「陰」に神をみて「火」を捧げている。
人が集うと神は少しずつ増えてきました。

スワーミーよ。

貴女は地母神の力を借りて、あまたの神々を寛がせてくれたのですね。
貴女は、村の小宇宙の中心に君臨する心のオアシス。聖なるコモンズ。
即ち、すべての時場を統御する一点のホチ。
村の消滅点(ブラック・ホ−ル)なのですね。