『光らびた村』PATTAMANGALAM-01 村へ

 オンボロのローカルバスは、田舎のデコボコ道を這うように進む。

 ここ三年ばかり、異常な干ばつに見舞われていたせいか、大地はひび割れ、トゲのついた低木が荒れ地にこびりつくように密生していた。ココヤシの姿は少なく、乾燥に強いパルミラ・ヤシが弱々しく林立して、激烈な陽光をあおぐようにしながら微かな陰りを遊牧の山羊飼いたちに提供していた。

 ヴェラの故郷の村はもうすぐだ。