父、母、夫、私の4人家族。
昼食は両親を交え4人での食事。 夕食は夫婦のみの食事である。 昼食は忙しい農作業の合間にサッと食べる、味には保守的な両親のことを思った料理。 夕食は夫婦でゆっくりと酒を呑みながら食べるので酒の肴でもある料理だ。 二つの台所を行き来し、二つの食事の傾向を行き来している。 |
|||
2003/3月 | |
●色のついた料理の名前をクリックすると作り方のページに進みます | |
3月4日 | ひる |
ここ数日の風の強さはすさまじい。西に向かって漕いだ自転車は話を大袈裟にしているわけではなく本当に進まない。自転車のかごに入れていた買い物袋は飛ばされ、何も植わっていない田んぼの上を転がっていった。群馬で迎える春は3度目になる。北関東の有名な「からっ風」といえば冬の風を想像するが、春先の風の方が強烈なのだ。 |
|||
|
|||||
よる |
今年は江戸幕府開府400周年だそうで、行きつけの本屋では「お江戸フェア」なるものが企画され、数々の江戸関連の本が平積みになっている。その中から写真の美しい料理本『大江戸料理帖』という時代劇のタイトルのような本を買ってきた。 |
||||
|
3月5日 | ひる | ●にら玉(しいたけ入り) ●うどの皮のきんぴら ●納豆 ●みそ汁(ごぼう・にんじん・しいたけ・しめじ・ふきのとう) |
|||
|
|||||
よる |
3月になり春が来たようでいても実は夜の気温は真冬並み(昨夜は雪が降った)で油断はできないのだが、近所の商店の店先に並ぶ野菜は春そのものだ。ふきのとう、うど、菜の花、根みつば…。今日は茄子やミョウガまで置いてあった。さすがに茄子やミョウガを買う気にはならなかったが、トマトはいい色つやをしていたので買ってきた。うちへ帰って味見してみるとつい先日までの冬のトマトとは違い、甘みと旨みがあっておいしかったので久しぶりに塩トマトにしてみた。 |
||||
|
3月9日 | ひる | ●ササミフライ ●サラダ(レタス、千切りにんじん・ゆで卵) ●納豆 ●みそ汁(にんじん・ごぼう・舞茸・しめじ・しいたけ・わかめ) |
|||
|
|||||
よる |
大相撲・春場所が始まった。今日からまた忙しい夕方になりそうだ。初場所のあった1月は「寒い寒い」とホットカーペットに冷えるお腹をくっつけて(つまり寝っ転がって)見ていたけれども、3月になった今も同じだ。それでも、結びの一番が終わって外を見るとまだ空が暗くなっていないのが少し嬉しい。千穐楽の頃にはきっとずいぶん暖かくなっているだろう。 |
||||
|
3月10日 | ひる |
暖かそうな日射しに春を感じるが、実は寒い。足もとから骨の芯に冷えがしみわたるので使い捨てカイロをつま先に貼り付けている。外へ出れば西や北や東に見える山々に数日前に降った雪が積もっている。あのあたりから強い風が吹いてくるのだもの、寒いはずだ。 |
|||
|
|||||
よる |
うどの値段がぐんと安くなってきたので喜んで買ってくると、近所の農家からうどがどっさり届いていた。連日のうどづくしだ。 |
||||
|
3月19日 | ひる | ●鮭とじゃが芋・にんじん・ブロッコリーのホワイトソース煮 ●こんにゃく(とキクラゲと青菜)のにんにく醤油炒め ●ゆでブロッコリー ●塩トマト ●お母さんのきんぴらごぼう ●納豆 ●みそ汁(にんじん・じゃが芋・しめじ・しいたけ・絹さや・わかめ) |
|||
|
|||||
よる |
夕方、東京からお客さんが来た。我が町自慢の超巨大ホームセンターへ案内した後、そばを食べに行った。 夜中に小腹が空いたので |
||||
|
3月20日 | ひる | ●豚肉ともやし・にんじん・にらのしょうがゆで焼き(みそ味) ●ゆでブロッコリー ●ほうれん草のおひたし ●こんにゃく(とキクラゲと青菜)のにんにく醤油炒め ●お母さんのきんぴらごぼう ●みそ汁(にんじん・しめじ・しいたけ・ほうれん草) |
|||
|
|||||
よる |
ずいぶん前に料理の雑誌で「カラスミのスパゲッティ」というのを見た。おいしそうだと感心していたのだが、カラスミなんていう高価な食材には縁がないと作り方まではよく読まなかった。 |
||||
|
3月21日 | ひる |
とうとう戦争が始まってしまった。S家では食事時にはテレビでニュースを見る。ニュースでは戦争の報道がさかんだ。軍事評論家という人が米軍の戦略や兵器の威力などを語っている。日頃の研究の成果を話しているのだから仕方ないのだろうが、なんだか嬉々として語っているように感じ、嫌な気持ちになる。さんざん放映される爆弾の映像や音も耐え難い。こんなもの見たくはないのだ。テレビのスイッチを切りたくなる。でも、現実から目をそむけてはいけないのだろうか? ニュースを見るたびに心が揺れる。 ●チーズと大葉のロールカツ |
|||
|
|||||
よる | お父さんが牛ヒレ肉を買ってきてくれた。カラスミの翌日に牛ヒレ肉なんて、分不相応だ。 ●牛ヒレ肉のステーキ(バルサミコソース) つけあわせ=蒸し焼きじゃが芋・にんじん・いんげん豆 じゃが芋を適当な大きさに切り揃えて、しばらく水にさらし、バターを溶かしたフライパンで、まず表面に焦げめがつくように焼き、あとはフタをして蒸し焼きのようにした。油が飛ぶと後からガス台を掃除するのが面倒だなと思いとっさにフタをしたのだが、表面がカリッとした蒸し焼きに出会えてよかった。味つけは塩コショウだ。 ●サラダ(トマト・レタス・サラダほうれん草・玉葱のみじん切り) |
||||
|
3月22日 | ひる |
「暑さ寒さも彼岸まで」というけれどまだまだかなりの寒さだ。この『S家の食卓』には「寒い寒い」「春はまだか」ということばかり書いているようで情けないが、凍みるような寒さで毎日風邪をひきそうなのだ。 |
|||
|
|||||
よる | まだまだ寒いけれど、食卓にほたるいかが登場すると春が来るのだなぁと感じる。 ●ほたるいかときゅうりの辛子酢みそかけ ●がんもどきとにんじんとしいたけの煮もの ●うどの皮のきんぴら ●鶏肉と卵の酢醤油煮 ●サラダ(トマト・ゆでエビ・レタス・ブロッコリー・サラダほうれん草) |
||||
|
3月24日 | ひる |
やはり風邪をひいてしまったようだ。といっても咳やくしゃみはなく、微熱・頭痛・腹痛のみだ。 |
|||
|
|||||
よる |
●鶏肉とたまねぎの蒸し焼き
|
||||
|
3月29日 | ひる | いつの間にかS家にはたくさんの野菜が集まっている。お母さんが畑で作ったブロッコリー、ほうれん草、ごぼう、間引きした大根、庭に勝手に生えているふきのとう、ご近所からいただいた茄子、根みつば、レタス、里芋などなど。 土間にいろいろな野菜がゴロゴロ転がっている光景は楽園のようだ。 ●ササミのフライ ●根みつばとわかめとじゃこの酢のもの ●ゆでブロッコリー ●塩トマト ●ほうれん草のおひたし ●お母さんのきんぴらごぼう ●みそ汁(里芋・にんじん・しいたけ・ほうれん草) |
|||
|
|||||
よる |
●エビとホタテのトマトソーススパゲッティ |
||||
|
3月30日 | ひる | ●牛肉と茄子とブロッコリーの炒めもの ●ほうれん草のおひたし ●ゆでブロッコリー ●焼きほっけ ●お母さんのきんぴらごぼう ●みそ汁(しめじ・ごぼう・ほうれん草) |
|||
|
|||||
よる |
わくわくするものを見つけてしまった。インターネットのラジオ局・Spinnerというところの[Home
> Jazz & Blues > Avant
Garde]だ。スピーカーにつなげて聴いているのだが、腰が抜けそうになるほどのかっこいい曲が次々に流れてくる。気に入った曲をメモして今度東京に出た際にCDを買いに行こうと思うのだが、破産しそうな勢いでメモが増えていく。嬉しいような、困ったような。 |
||||
|
3月31日 | ひる |
本物の春がやってきた。S家へ向かって自転車を漕いでいて、これっぽっちも寒さを感じないのだ。大きな春のかたまりがデーンと居すわっているようで、寒がりの私でも納得できるような春だ。 |
|||
|
|||||
よる |
群馬へ越してきて2年になる。規則正しいリズムの両親との生活のおかげで食後にNHKの連続テレビ小説を見るようになった。越してきたばかりの頃に放送されていた沖縄を舞台にしたドラマ「ちゅらさん」はとても楽しく、笑ったり、時には泣いたりしながら夢中になって欠かさずに見ていた。その「ちゅらさん」の続編が今夜から始まる。夜になるのを楽しみにしながら近所の商店へ買い物に行くと、めずらしいことに普段は置いていないゴーヤーを売っていた。もちろん買ってきてしまったさー。 |
||||
|