父、母、夫、私の4人家族。
昼食は両親を交え4人での食事。 夕食は夫婦のみの食事である。
昼食は忙しい農作業の合間にサッと食べる、味には保守的な両親のことを思った料理。
夕食は夫婦でゆっくりと酒を呑みながら食べるので酒の肴でもある料理だ。
二つの台所を行き来し、二つの食事の傾向を行き来している。
 
 2005/1月
●色のついた料理の名前をクリックすると作り方のページに進みます    
 
   

お久しぶりです。もう3か月近く更新していなかったのだ。ソフトの使い方を忘れてしまった。文章の書き方もおぼつかない。
昨年は体調を崩し、最悪な気分を味わいもしたが、お陰で自分にとっての適当な在り方がわかってきたような気がする。

まぁ、のんびりとぼちぼちいきましょう。

◆これまですべての献立を記してきましたが、当面はその日の“これは”という料理を記すという試みにしてみます◆

 

1月20日      

人間の細胞は100日で生まれ変わる。と聞いたことがある。漢方薬を飲みはじめて100日が過ぎた。体質は変わったのだろうか。
例年、寒い時期には地の底に沈んだかのような体調と精神状態だったが、今はずいぶんと快活に過ごしている。でも、これは漢方薬の効果だけではないのだ。疲れたら臆面もなく布団にもぐり込み、眠ることにしたのだ。導入してから3か月が経つ“マニフレックス”のマットレスは引き続き寝心地がよい。

●ぬるぬるきのこ鍋

今場所も大相撲放送を録画して晩酌時に見ている。取組を見て興奮するのも楽しいが、仕切の時間の力士や呼び出しの所作の美しさや、会場で酒の瓶がカチカチと鳴る音をゆったりと味わうのも醍醐味である。
が、日によってはゆったりさを味わえず、疲れてしまうことがある。その原因は
常に喋り続けている実況アナウンサー。口が達者なわりには、内容の浅い紋切り型。幾人かの優れた実況アナウンサーは要所要所で活気ある気の利いたことを話し、あとは黙っていて、沈黙の美しさを味わせてくれるのだ。

 
 

1月21日       風が強い。久々に畑へ行く時間が取れたので、たくさん収穫するぞ!と意気込んで出かけてみたのだが、収穫してカゴに収めたほうれん草が飛んでいくほどの強風である。早々に退散。冷たい風に吹かれるというのは疲れるものだ。体に力が入らずヘロヘロである。でも、心地よい疲れである。
そんな思いをしたが、寒空の下のほうれん草は驚くべき旨さである。

●ほうれん草のおひたし(ごまだれポン酢)
 

1月22日       “寒いとはいえ、強くなりつつある日射しに春を感じる”のは例年2月に入ってからなのだが、今年は1月中旬からそれを感じている。部屋にそんな日射しが入ってくると、訪れるのは眠気である。どうしてこんなに眠れるのだろう…と、昼寝を2時間ばかり。

●まぐろのごま和え
 

1月23日      

一転、今日は太陽の姿の見えない曇り空。洗濯をするのをあきらめる曇り空は久しぶりである。そんな日も訪れるのは眠気である。図書館で見つけて借りてきた深沢七郎のギター独奏集を聴きながら、久々に深沢七郎の本を読んでみようか、と思いつつも、どうしてこんなに眠れるのだろう…と、昼寝を2時間ばかり。

●わかめ湯豆腐

 

1月27日      

月に一度、町の文化センターに映画がやって来る。
上映されるのはロードショーでヒットしたものばかりのせいか、これまで3年間は、行ってみようという気も起きなかった。が、今月は『スウィングガールズ』
ジャズと上野樹里に夢中な夫と共に、初めて出かけてみた。
映画の主役は音楽にまるで興味のなかった女子高生たち。彼女たちの無鉄砲な行動にハラハラし、時には痛々しい気持ちになりつつも、とても可愛い彼女らが微笑ましいのだ。
舞台である山形の方言や、田舎の風景…むせるような緑の夏、さびしげに移りゆく秋、雪の積もる冬…が体にしみ入るようで気持ちがよい。
そして、なんといっても、音楽そのものが魅力だ。まるきり音の出なかった楽器から音が出始めた時の喜び、段々と上達してゆくなかで、彼女らが嬉々として音楽を楽しんでいる姿に心を揺さぶられた。おっといげねぇ、不覚にも涙が出そうになったが、がまんだ。
文化センターに訪れていたのは、小学生や中学生の子供を連れた親子連れが大半。所々で大らかな笑い声が起きるのも相乗効果を増すのであった。

●アボカドと豆腐の和えもの

 

1月30日      

1月中旬にZaギャラリーから、展覧会参加のお誘いがあった。手ごろな価格の小品で、テーマは『白と黒』。
これはなんともタイミングのよいお誘いであった。

12月下旬、姪っ子の結婚式の案内状を、デザインの仕事をしている夫と共に作った。
真っ赤な紙に『invitation』と白で刷りたい。当初はプリンターで刷る予定だったが、作業途中に壊れてしまった。急きょ新しく買ったプリンターでは白インクは刷れない。あれ、どうしよう…と思案した末、シルクスクリーンで刷ってみることにした。
シルクスクリーンを使うのは初めてだった。ユザワヤで買ってきたシルクスクリーンキットの説明書と首っ引きになって慣れない作業をした。そして、赤地に白く『invitation』の文字が次々と刷られてゆくのは快感であった。
「来年はシルクスクリーンで作品を作ってみよう」
と思ったのは当然の成り行きであった。
早くもその機会がやってきたのだ。

今回は、版を1つ作り、白い紙に黒で、黒い紙に白で刷った。紙に対して刷る位置を変えるという試みもしてみた。
私の普段の制作(油彩画)のように、一つの支持体に描画を重ねてゆきながら作品を完成させる作業とは勝手が違う。版を作るまでには時間がかかり、もどかしかったが、刷り始めると楽しい。

●うどの皮のきんぴら

 

1月31日      

Zaギャラリーから届いた額縁に作品を収めた。『ボックスフレーム』という額縁のお陰か、ずいぶんとかっこよいのだ。

『男はつらいよ』 全48作を見終えたのは確か去年のことだ。今年は『鬼平犯科帳』に挑もうか…、まずは家にあった第1巻を再読し、今は2巻目を読んでいる。全部で24巻ある。家にいるとなかなか読書の時間が取れず、読書がはかどるのは東京へ出かける時や東京内を移動する電車の中だ。きっと今年中には読み切れないのだろうが、のんびりじっくり味わおう。
『鬼平犯科帳』の作者、池波正太郎の著書にあった、旨そうな鶏鍋を我が家風にして食べてみる。

●鶏の旨み鍋