2007/4月
●料理の名前をクリックすると作り方のページに進みます  
 
4月2日  

近所の病院で受けた血液検査でおかしな数値が出たので、前橋にある県下一の大病院・群馬大学医学部付属病院でより精密な検査を受けることになった。受付で30分、診察までに2時間待たされた。長いこと待っていると、いかにも病人のような気分になっていけない。
診察や採血が終わっても、今度は会計までに時間がかかるのだ。その間に病院内の大食堂へ行く。注文した“五目あんかけ焼きそば”は、予想を上回るまあまあの味だった。
前橋では桜が咲き始めていた。我が町よりも暖かいのだな。

まだまだ底冷えがするので、モツ煮込みがしみわたる。トウチ味噌を付けながら食べたら旨かった。

●モツ煮込み

 
 
4月5日  

検査結果を聞きに群馬大学医学部付属病院に出かける。病院の敷地内に咲き並ぶ桜は満開の一歩手前といったところ。
受付を済ませた後、病院内の軽食堂の表のショーケースにある“チキンカレー”に惹かれ、軽食堂に入る。が、店内のメニューには、ただ“カレー”とある。「ええっ。これは想像のつく腑抜けなカレーに違いない」と思ったが、もう胃袋がカレーを受け入れる準備をしていたので、カレーを注文する。予想通りの腑抜けなカレーだった。鶏肉なんて一切れも入ってやしない。
予約制だというのに、今日も2時間も待たされた。待っている人は数多くいて、つらそうだ。病人をこんなに待たせるなんて酷だなぁと嫌な気持ちになりつつ、やっと呼ばれた診察室へ入る。検査結果によると、疑われていた膠原病ではなかったらしい。

帰りがけ、最近近所に出来たキムチ屋にて、キムチ、オイキムチ、チャンジャ、マッコリを買う。久しぶりに飲むマッコリは旨く、あっという間に飲み干した。

●根みつばとしらすの和えもの

 

 

 

4月6日    

久しぶりにS家へ行くと、土間に子犬がいる。シェパードのオス。牛小屋の番犬にするつもりらしい。

●もやしのごま和え

 
 
4月8日  

相変わらず体調は一進一退を繰り返す。無理をせず、睡眠をたくさんとるようにしているので、絵を描いているか寝ているかだ。
ここ数日、夜になると雨が降る。湿り気は大歓迎だ。この時季に雨の降る音を聴いていると、ほっと安らぐ。今日は雷も鳴った。いよいよ春が来るのだろうか。

●ニラと干しエビのキムチ和え

 
 
4月12日  

今日からS家に庭師さん2名が入ることになった。庭師さんの分も昼食を作らねばならない。朝、それを聞いた時には気が滅入った。ここ数ヶ月、食事を作ることもままならず、寝込んでいるような、疲れきった体でそんなことが出来るのだろうか… と。
旅館や定食屋の食事のように、お盆に煮物や焼き魚、おひたし、漬け物、ご飯、みそ汁… と食事の皿を並べていく。あぁ、ところがどうだろう、庭師さんの食事を作っているうちに、ぐわぁーっと体の中心から活気が湧いてきたのだ。まるで別人のように元気になっている!
昼食後には明日の献立のための買い出しをし、夜には食欲も食事作り欲もふつふつと湧いてきた!

●もやしのソムタム風サラダ

 
 
4月13日    

本日も体調がよい。近所の桜は満開。気温もだいぶ暖かくなっている。
体の底から力が湧いていると、制作していてもよい感触がある。というより、寒い間にちびちび描いていたものをすべてやり直したくなる。やはり私は暖かくないとだめなのだ。

●鯛の香草詰め塩焼き・にんにくオリーブオイル味

 
 
4月14日    

この夏、大相撲の巡業が草津にやって来る。
草津とは我が家から車で2時間の言わずも知れた温泉地だ。
一週間前に手配したチケットが今日届いた。
タマリの正面、最前列だ。国技館ではまず座ることのできないような席である。
前日から草津に泊まり、温泉・相撲三昧の予定である。あぁ、どきどきしてきたぞ。

●根みつばとわかめとじゃこの酢のもの

   

 

 

4月18日  

庭師さんの分も昼食を作る時は、当日に慌てないよう、前日の夜に煮物や和えものを2種類ばかり作っておく。卯の花和えきんぴらごぼう、かぼちゃの煮物、ひじきと厚揚げの煮物、れんこんの梅煮もやしのごま和え根みつばとしらすの和えもの … などなど。
が、ここ数日は雨降りで庭師さんはお休み、空振りである。天気予報で翌日は雨だとわかっていても、念のために作っておくのである。
このように必要に迫られて総菜を作っているうちに、食事作りが楽しくなってくる。体調の悪い時は食事作りも苦痛だったので、これは進歩である。「何を作ろうかなぁ」と店先に並ぶ食材を見ながら思いをめぐらせる。そんなことが楽しいと感じるのも数ヶ月ぶりの感触である。

今日は近所の商店で富山産ほたるいかを見つけたので、ポテトサラダも和風にしてみる。

●和風ポテトサラダ

 
 
4月20日    

3日間たーっぷりと雨が降り、徐々に気温も上がっている。
さわやかに晴れた今日、S家の裏の竹やぶに、筍が姿を現した。
母と父と庭師さんと「あった!」「ここにも!」と喜びの声を上げる。庭師さんが掘ってくれた。さすがに上手な掘り具合である。全部で8本もあった。
帰宅後、我が家の庭の草むしりを久々にしてみると、山椒の木に葉がぽつぽつと生えだしたのを見つけた。

●たけのことわかめの煮物

 
 
4月21日  

S家よりも山に入った地域に住む庭師さんが、自宅の田んぼのわきで採ってきたというワラビを持ってきてくれた。
醤油を加えただし汁で筍を煮立て、なめことワラビを加え、汁ごと皿に盛り、山芋のすりおろしを上からかける。ズルズルズルと、しみわたる滋味である。

今日で庭師さんの仕事は終了。昼食は父の買ってきた高級和牛ステーキである。焼くときに手で触れただけで脂の溶け出す感触だ。脂の乗りすぎで昼食時には食べきれず、余った肉で夕食に青椒肉絲もどきを作る。

●ほうれん草のおひたし(ごまだれポン酢)

 
 
4月22日    

気温は徐々に上がってきている。描きかけている作品の油絵の具の乾きが速くなってきた。「こうでなくっちゃ」という、待ちに待った嬉しい気分である。

●鶏レバーの紹興酒炒め