三木二寸のあれも言いたいこれも言いたい
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参考 首相公選制
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2001年6月2日
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大統領制というのは、国の統治者として大統領を選び、それを牽制するための機構として、立法機関の議会と司法機関としての裁判所に、大統領から独立した権限をもたせる制度です。国民との関係では、大統領と議会のどちらも、選挙で選ばれていますから国民の代表としての地位をもっています。普通、議会より大統領が強い権限をもちます。
議院内閣制は、国会の信任を得た内閣を執行機関とする制度です。実際には、統治者として振る舞っているのに「執行」機関という言い方をするのは、何を行うかは国会が決めるということで、内閣は国会の下におかれます。新聞などで「政府、与党は、何々を決めた」という言い方をしているのは、統治者は首相ではなくて与党であることをよく表しています。国会での多数党の代表が選んだ複数の大臣が話し合って国を治める制度です。
大統領制の国の典型がアメリカ合衆国、議院内閣制はイギリスです。
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5月15日の衆議院予算委員会で、首相公選制との関係で、天皇は元首かの質疑がありました。
5月16日付中日新聞で報道された要約です。
○横光克彦(民主党)
わが国の元首はだれか。
○首相
憲法では天皇は元首と規定しておらず、象徴と言っている。
政治的な権力、最高権力者は首相だが、天皇陛下には長年の歴史的な伝統、重みがある。
権威の面の重みは大きい。
○津野修内閣法制局長官
現憲法下では元首というわけにはいかない。
ただ、今日では国家統治の大権を持たなくとも
国家におけるいわゆるヘッドの地位にある者を元首とみる見解も有力と在っている。
その定義によるなら、一部ではあるが、外交関係で国を代表している面もあるので、
現行憲法下でも元首であると言ってもいいと考えている。
内閣法制局長官というのは、政府公式の法律解釈では最も権威をもっています。
衆議院のHPから議事録を読むともう少し詳しくでていますが、
法的には元首でないというのが公式見解だが、
実質的な統治の権力をもっていなくても国のヘッドであれば元首という見解も有力になってきていて、
そのような見解からは元首と言ってもいいということです。
詳しく知りたい人は議事録をご覧ください
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