1999年7月
所長からのメッセージ



■ 株式相場の復活は本物か? ■


 株式市場が大活況を呈してきましたが、少々行き過ぎの感は否めません。
 昨年12月からの店頭株相場から二部株へ、最近では一部上場株まで人気が移ってきました。今年になってからの株価上昇で、株式市場の時価総額は160兆円も増加したそうです。
 一方店頭株相場はそろそろ頭打ち傾向が見えてきました。銘柄によってはつい最近の年初来高値から20〜30%下落するものも出てきました。値動きの激しい店頭株ですから今後の動きは何ともいえませんが、そろそろ警戒が必要でしょう。店頭株では昨年の10月の安値から5倍から10倍になったものがゴロゴロしていますが、ここからさらに10倍になるとは考えられません。 (そんなことになったら100倍になってしまいます)ですから、ここからは本当にいい銘柄の下落待ちということになるでしょう。予想外に上昇を続けるNY市場ですが、みんながあまり警戒していないので暴落も近いかもしれません。NYの暴落につれ安したところが買いのチャンスになると思われます。
 ギャンブル好きな方はヤフーを買えばおもしろいと思います。大体毎日ストップ高かストップ安をしています。運が良ければ翌日はストップ高、運が悪ければ翌日はストップ安、まさにギャンブルです。  また新規公開株に関してはまた柄の悪い販売方法が行われているようです。政治家がらみの噂も聞こえてきました。僅か1週間かそこらで4倍、5倍になるのですから悪い輩も出てくるのでしょう。どうせ無駄とは思いますが、表向きは公正に抽選を行っているそうですから、片っ端から申し込んでみてはいかがでしょう。
 それにしても6月27日のEトレード証券の広告にはびっくりしました。Eトレード証券とは、ソフトバンクが米国のEトレード証券と提携して旧大沢証券を買収して作った証券会社ですが、ここが7月の公開株式の目玉であるソフトバンク系列の「ソフトバンクテクノロジー」の公募株の申し込みを行っているのです。もちろん公募株の申し込みには口座を作る必要があり、10月からの株式手数料の自由化を控えて一気にオンライン取引に討って出ようとするソフトバンクの孫社長の、系列会社の新規公開株を餌にした巧妙な口座獲得運動と思われます。もっとも発想は良かったかもしれませんが、インフラが全く追いつかず、口座開設の電話はつながらない、つながって申し込みをしても口座開設の申込用紙が送られてくるのに4日もかかるという体たらくで、クレームだらけだったようです。(「物事何事も経験」がモットーの私も、もちろん申し込みました)何しろ主幹事証券である日興ソロモン・スミス・バーニーのシェアが僅か30%に対して、超弱小証券であるEトレード証券の引き受けシェアが何と25%です。ちょっとそのえげつなさに辟易とする面はありますが、これが「やり手」と言うものなのでしょう。そしてEトレード証券だけが購入金額を事前に振り込まなくてはならないシステムにしました。申込金額は230万円。いったい何人が振り込んだか知れませんが、その内当選するのはおそらく10%以下、残りの90%以上の人たちの内、どれだけの人が即座に預け金を引き出すでしょうか。10%でもそのまま口座に残れば孫さんの商売は大成功であったと言えるでしょう。結果を待ちたいと思います。(私は結局はずれました)



■ 何かおかしいコンビニのレジ ■


 先日コンビニのレジの列に並んでいたら、前の方でお爺さんが店員にしきりに文句を言っていました。よく聞いてみると、1本120円の缶ジュースを2本買ったら店員に「241円です」と言われたらしいのです。お爺さんは「自動販売機で買えば240円なのに、何で店内では241円なんだ?」と文句を言っているのです。僅か1円のこととはいえ、これは大問題です。自動販売機どころか店内でも1本ずつ買えば120円が2本で240円なのに、2本まとめて買うと241円ではたまったもんではありません。
 なぜこういうことが起きたかというと税抜き金額を基にレジの計算がなされているからです。これらの缶は税抜き価格115円、これに1.05を掛けると120.75円、1円未満を切り捨てて121円となります。2本買った場合には税抜き金額230円、これの税込み金額は241.5円となり支払額は241円となります。公的制度は普遍性、統一性が要求されると思います。たとえ1円とはいえ、買い物客全員が、缶飲料を一本ずつ購入したらどうなるでしょう。明らかにこのケースはシステムが間違っていると思いますので、何らかの行動を起こしたいと思います。
 念のため実際に購入したときのレジペーパーを添付しましたのでご覧下さい。



■ 国民金融公庫も忘れずに ■


 巷では保証協会の特別安定融資の話で持ちきりですが、他の公的金融機関のことも忘れてはなりません。国民金融公庫の利率は何と固定の1.9%(7/9から2.1%に上がりました)、史上最低金利です。限度額も4800万円(1500万円を超えると担保や保証協会の利用が必要ですが)となかなかのものです。これに加えて前述の貸し渋り融資の利用も可能です。設備投資資金ならば90ヶ月の返済も可能です。そろそろ特別保証枠に対する風当たりも強くなってきたこともあり、国民金融公庫の利用も考えてみてはいかがでしょう。実績のある会社の場合には、現在は非常に話が早いようで、申し込んでから2週間ほどで実行される例もあるようです。(私の場合には3週間ほどかかりそうです。これも実際に試してみました)まさか国民金融公庫で保証協会の保証付きの貸付をやっているとは夢にも思いませんでした。時代も変わったものです。
なお会計事務所の推薦状があると話が早そうなので、今すぐ必要でなくとも多少でも余裕を持っておきたい方は検討されてはいかがでしょう。いつでもご推薦します。



■ 低価格パソコンのお薦め ■


 低価格パソコンの特集を組む雑誌が増えてきました。中でもFICはディスプレイ付きで何と79,900円という低価格パソコンを発表しました。(8月にはもっとびっくりするニュースも飛び出てきそうです)
 以前は低価格パソコンは通信販売だけでしたが、最近ではT−ZONEやソフマップもプライベートブランドの低価格パソコンを扱うようになり、私たちも実際見て触って購入できるようになりました。各機種とも大体満足できる性能ですが出来ればメモリーやハードディスクの容量が出来るだけ大きい物をお薦めします。また出来れば実際にキーボードを打たれてみた方がよいでしょう。NECや富士通のキーボードになれた方にとっては、海外で生産されたキーボードの中にはしっくりこない物も多いと思います。私の事務所でもみんなが使いたがらないキーボードが出てきました。また最近評判の米国のDELLやGATEWAYのパソコンは何となく大作りでがさつな感じがして日本人の感性には合わないような気がします。何しろフロッピーを取り出そうとしてボタンを押すと、フロッピーが50pも飛び出します。
低価格パソコンの走りとして有名なソーテックのマイクロPCステーションはコジマ電器でも販売しており、その場合には5年間保証も付くのでお薦めかと思っていましたが、最新号の「日経トレンディ」でディスプレイの見にくさが指摘されていましたので、実際にごらんになった方がよいでしょう。国内メーカーでやはり安心できるのはエプソンです。ソーテック等のメーカーは一見安そうに見えますが、ハードディスクの容量を大きくするといった仕様の変更にかかる費用がかなり割高なようです。エプソンはその点非常に良心的ですので、最低限の機種ではなく、多少ハイスペックの機種を希望される方はエプソンの方がよいと思います。また大手メーカーの製品は高過ぎて全くだめかというとそうでもありません。富士通のディスプレイなしモデルの最も安価の物は10万円を切ってきています。サポート等の安心を買うと思えば、この辺も狙い目かも知れません。
 私の事務所でも最近は10万円以上のパソコンは買わないようにしています。8〜9万円のパソコンを1,2年で使い回していくのが最も時流に合った使い方のようです。



■ 湯布院 亀の井別荘 ■


 同業の友人たちと九州旅行に行ってきました。阿蘇に一泊、湯布院に一泊しました。湯布院の泊まりはあの「亀の井別荘」でした。何かと話題になる亀の井別荘ですが、最近の話題は漫画「美味しんぼ」最新刊で大きく取り上げられたことです。週刊誌の連載ではずいぶん前のことのようですが、最近単行本になって発売されました。漫画の中の亀の井別荘の料理として紹介されたのが「豊後牛の温泉蒸し」と生で食べられるトウモロコシです。私も「是非に」とお願いしてみましたが、残念ながら一月ほど早すぎたようで、どうしても食べさせてもらえませんでした。もし真夏に湯布院に行かれる方がいたら、是非お試し下さい。
 一方小樽と並んで町おこしに成功したと言われる湯布院ですが、街自体はあまり感心しません。殆ど「清里温泉街」と言う感じで、なかばギャルに占領されたような気がします。静かな温泉街を期待する方にはどうか?と思います。



■ 再び携帯電話使用報告 ■


 相変わらずiモードとCdmaOneを使い分けています。ドコモのつながりにくさは相変わらずですから、電話をかける場合にはもっぱらCdmaOneです。ただちょっと気になるのは、ドコモに比べて電波の無いところが多いことです。やはりドコモに比べると基地局が相当少ないようで、この点はインフラの整備を待つしかなさそうです。
 また電子メールについてはiモードの方が圧倒的に使いやすく、比較になりません。私の場合には他のメールアドレスに来たメールも総て携帯電話に転送することにしているので大変便利です。ただ友人からのメールと違って、ビジネスのメールはタイトルや前置きが長いので250文字では内容の部分が殆どはみ出してしまいます。これに関しては文字数の制限を取っ払うソフトが発売されたそうなので使ってみようと思います。「携帯電話でメールなんか送れるか」という声もあると思いますが、ファミコン世代には何の問題もないようです。





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