所長からのメッセージ ![]() ■ 再び2000年問題 ■最近またにわかに2000年問題が大きく取り上げられるようになってきました。大手旅行社が相次いで年末年始をまたぐツアーの中止を決定しています。航空各社は2000年問題に対する危機感を払拭するために記者会見まで行いましたが、消費者の不安感も考慮して慎重な判断になったようです。 鉄道も今年の大晦日の午後12時には駅に電車を止めるようです。これからますますY2Kに関する議論が盛んになると思われます。 一口に「2000年問題」と言っても実は4つの日付に関する問題を抱えています。 第一は文字通り2000年問題で、コンピューターのチップが1999年までしか認識できないという問題です。第二は閏年問題です。西暦2000年は閏年ですが、コンピューターは400年に一度の閏年を認識できません。と言うのは、皆さん閏年と言えば4年に一度だと思っていらっしゃるでしょうが、必ずしもそうではありません。100の倍数の年は閏年とせず、400の倍数の年に限り閏年とする事になっているのです。従って西暦1600年は閏年でしたが、西暦1800年も1900年も閏年ではありませんでした。第三は99年問題です。コンピューターではよく9とか99を終了のコードとして使用します。そこで1999年という年号を入力することによって、エンドマークとして誤認し、マシンがストップするケースが考えられます。最後にGPS問題です。昨年来新聞雑誌等にパイオニアがカーナビのユーザー向けにプログラム改訂のお願いの広告を掲載していたことに気づかれた方は多いと思います。これは自社の位置を測定するGPSすなわちglobal positioning system(地球上測位システム)のメモリーが、1980年の1月から1024週でメモリーが満杯になってしまうために起こるトラブルです。これが今年の8月22日です。 以上4つの問題に関するトラブルがすべて今年から来年にかけて発生する危険があるというわけです。ですから単に年末年始だけが危険なわけではなく、上記四つに起因するリスクに基づき、下の表のような様々な危険日が存在するわけです。 ![]() そしてこれらについて様々なトラブルが起きることが予想されます。海外では、1892年生まれの老人に小学校の入学案内が来たり、賞味期限が西暦2000年のコンビーフの缶詰をコンピューターが大量廃棄してしまったそうです。やっと国や県もこの件で本腰を入れて指導に乗り出したようです。世界中で100億個以上存在すると言われるコンピューターのチップについてそれぞれ日付を認識するものかどうか確かめることは不可能です。ですから時間には関係ないアイロンやトースターまで2000年問題のリスクを抱えているのです。何も起きないかも知れませんが、すべての動きがストップしてしまうかも知れません。最低1人4リットル以上の水を3日分ご用意下さい。 ![]() ■ 「確定拠出型年金」の大枠決まる ■俗に401Kと呼ばれている「確定拠出型年金」の大枠が決まってきたようです。7月27日、自民党私的年金小委員会では「確定拠出型年金制度の具体的な仕組み」について拠出の方法、加入の方法、運用時の課税、給付時の課税等の検討項目の詳細を明らかにしました。 そもそもこの制度は現行の年金制度の破綻を補填する意味で設けられた制度ですが、この制度では老後の所得の確保のため、企業や個人が掛け金を拠出し、個人ごとの持ち分が明確にされた年金資産について個人が自己責任において運用を行い、原則として60歳に到達した以降、掛け金及び運用収益の総額を原資として年金又は一時金として受給する制度です。 この制度には65歳未満の国民年金の全被保険者で、専業主婦ばかりか公務員も加入が認められるようです。特に皆さんが関心がある「個人拠出型」については、国民年金基金連合会に申請して制度に加入することになるようです。その場合には企業の従業員、自営業者等は掛金額を任意に決定し拠出することが出来ます。また運用については運営管理機関が行いますが、加入者に関わる年金資産については、加入者が運用の指図を行うことになっています。掛け金の運用商品は、預貯金、公社債や投資信託、保険等で、動産及び不動産は認められていません。 注目の税制面ですが、掛け金は本人拠出分については所得控除、企業の拠出する分については損金算入扱いとされています。運用時に課税されることもありません。また給付時の課税ですが、年金として受け取る場合には公的年金控除を適用して課税され、一時金として受け取る場合には、加入年数を勤続年数として計算して退職所得として課税されることになります。 税制面がこれで固まれば、皆さんにとってもかなりメリットのある制度となりそうです。問題は拠出限度額です。米国のように1万ドル位の拠出金が認められればかなり大きなインパクトとなりますが、年間10万円レベルでは見向きもされないでしょう。 ![]() ■ 10月からの株式手数料自由化を控えて ■いよいよ10月から始まる株式手数料自由化に向けて大きな動きが出てきました。 衝撃的だったのは住友銀行系列のDLJディレクトSFG証券(本当にこんな長い社名のまま続けるのでしょうか?)の手数料です。なんと売買代金1000万円までは一律1900円です。現行では、売買代金1000万円の場合の手数料は82,500円ですから98%引きということになります。 割引率もさることながら、1000万円に対して1900円ですから率にすれば0.019%ということになり、売買に当たって手数料のコストを考える必要がなくなります。売買代金100万円の場合で考えてみても手数料は0.19%でたいしたことはありません。これが現行手数料では11,500円ですから往復23,000円、それにキャピタルゲイン課税を考えると3%以上の利ざやがなくてはマイナスになってしまいます。これがこれからは1%ちょっとの利ざやがあればマイナスにならないわけですから、ずいぶん投資効率はよくなると思います。よく「1年間売買して500万円儲かったが、証券会社に支払った手数料はそれ以上だった」という話を昔はよく聞きましたが、これからはそういうこともなくなるでしょう。 オリックス証券もこれに近い手数料体系を打ち出しており、7割引を表明しているネット取引に特化している松井証券の影も薄くなってきました。 一方、野村証券等は最大でも2割引の範囲でとどめるよう決定したようですから、顧客が今後どのように流れるかが注目されます。もっともこれだけ話題になっているネット取引ですが実際に利用されている口座数はせいぜい8万件です。トップの大和証券で3万6千口座、3位の松井証券では7千口座しかありません。全口座数からすればまだ1%にも充たない数ですが、これだけ料金の開きが出てくると、これが起爆剤となって一気にネット取引が広まることも予想されます。そのとき大証券がどのように出てくるのか出るか注目したいと思います。 皆さんがネット取引を始める場合には、9月上旬に注目のソフトバンク系列のE*トレード証券の手数料が発表されますから、それを見て10月からの取引証券会社を決めればよいと思います。 参考にDLJ証券の10月からの新株式委託手数料と現行手数料の表を添付しますのでご覧下さい。 ![]() ![]() ■ 便利なホームページ ■先日ご紹介した電車の乗り換え案内のホームページはご利用頂いているでしょうか?私自身はちょっと慣れないところへ遠出する場合に大変重宝しています。特に小田急線や西武線のように急行やら快速やら電車が複雑な場合には特に威力を発揮します。乗り換え時間を多少長めに見過ぎているような気はしますが、時間を効率的に使うには大変優れたソフトだと思います。私が一番悔しい思いをするのは電車が出たばかりのホームに降り立つことです。そういう思いをしないためにも是非「時刻表連動型乗り換え案内」をご利用下さい。 今回のご紹介は「駐車場案内」です。都内を車で移動される方が一番頭を痛めるのが渋滞と駐車場の問題だと思います。渋滞回避についてはカーナビに譲るとして、駐車場についてはインターネット上で検索できるようになりました。以下のホームページにアクセスして頂いて、駐車場検索を行えば特定地域の駐車場の位置と料金、営業時間等のデータが手に入ります。事前に駐車場情報を頭に入れてからお出かけ下さい。 ただし残念ながら、現在のところ空き情報がリアルタイムで提供されていないので「行ってみたら満杯」というケースも多いかも知れません。 ![]() ■ ストーカー向けソフト?のご紹介 ■「こんなソフトを売ってもよいのか!」と思うようなソフトを見つけました。電話番号を入力すると加入者の住所と名前が一瞬に表示されるソフトです。インターネット上で体験コーナーがありますので私も試してみましたが、私の名前と自宅の住所が即座に表示されました。こんなソフトがあるようでは、おちおち電話番号を人に教えることも出来ません。 特に一人住まいの若い女性にとってはイヤなソフトだと思います。またこのソフトは逆に住所、氏名から電話番号の検索も可能です。 誰が何のために使うのか知れませんが、妙なソフトです。もし業務上どうしても必要と思われる方はご連絡下さい。購入方法をお教えします。ちなみに価格は2万4千円です。 ![]() ![]() ![]() ![]() |