■ やはり千代田生命 ■


 予想通りというか予定通りというか、千代田生命が破綻しました。負債総額2兆9300億円と過去最大級の倒産です。総資産3兆5000億円、先に破綻した第百生命の倍の総資産を持つ中堅生保の破綻です。

 気の毒なのはトヨタ自動車の社員です。日産生命の時もグループ会社の日産自動車の社員の加入者が多数おり、保険金削減等の大損害を受けました。同様に東海銀行をメインバンクとする千代田生命ですから名古屋地盤に強く、トヨタグループにも多数の加入者がいました。加入者総数は130万人、更正決定が決まるまでは、もらえるかどうか分からない保険の保険料を払い続けなくてはなりません。

 また今回も外資の禿げ鷹ぶりが見られそうです。今回の主役はAIGグループ、支援を求められていたときには首を縦に振らず、破綻した途端に積極姿勢に転じそうです。また長銀に続いて外資にしゃぶられる破綻策が講じられそうです。更生特例法が適用されれば、予定利率と言われる契約者に約束した利回りの引き下げが可能となり、これまで経営の足を引っ張ってきた「逆ざや」が解消されることになります。千代田生命の場合には他の生保と異なり、ホテルニュージャパンを初めとした筋の悪い融資先に対する不良債権が破綻の引き金になっており、逆ざやの解消だけで経営が順調にいくとは思えませんが、何もお荷物を解消した上で外資に上げてしまうのもどうかと思います。何故、この辺で日本生命が手を挙げないのか不思議です。

 ところで次に破綻する生保はどこでしょう?とりあえず名前が挙がっているのは東京生命と大和生命、以前から名前の挙がっていた住友生命や三井生命は何とか危機を乗り切ったようです。

 生保の破綻の度に申し上げていることですが、今回もこれだけ危機が叫ばれながら、依然、養老保険のような積立型の保険を継続していた人が多かったと思います。これらの契約については保険金が大幅に減額されることは明らかですが、「自業自得」で片づけてしまうのもあまりに冷たいような気がします。

 もっとも人々がもっと目端が利いて、積極的に行動するようになってしまったら、ちょっとでも悪い噂の立った金融機関は解約や払い戻しの総攻撃に合い、あっという間に破綻してしまうでしょう。金融機関の場合には、一度悪い噂が立った場合にはもう終わりと考えてしまった方が良いかも知れません。

 再来年に延期されてしまったペイオフについてもやはり同じ現象が起きると思います。




■ スーパードッチーモ ■


 WBSの調査によると、最近の若人の携帯電話の電話料は平均11,000円を超えたとのことです。これだけの消費額が電話料に回ってしまっては、若者向けの消費マーケットは大きな影響を受けないわけにはいきません。

 iモードが当たり前になった今日では「ドッチーモ」はあまりお呼びでなく、「スーパードッチーモ」が主体になってきていますが、まだ機種は3種類しか出ていません。フリップタイプのNと唯一カラーモードのSH(シャープ製)、やっと発売になった松下通信製のPです。

 最も利用者が多いと言うことで発売を待たれたPですが、使い勝手はあまりよくありません。メールや電話の操作方法もこれまでのPと大きく異なり、私も一度購入した後、あまりに使いにくいので、元の2台、すなわち携帯とPHSに戻そうと思ったくらいです。最近やっと慣れてきましたが、それでもiモードに関して言えばやはり単一機種の方が使い勝手が良いと思います。

 ただ、「ドッチーモ」には幾つかの利点があります。まず通話するときに自動的に安い通話料のモードで発信してくれます。たとえば携帯電話にかけるときは携帯電話モードでかけるのが最も通話料が安くなりますが、これを自動的に選択してくれます。次に、もしPHSの電波があれば、PHSモードで発信してくれます。PHSモードの方が通話の音質は携帯より遙かに上ですから、これは助かります。

 そして最大の利点は、携帯電話の電話帳がPHSで共通に使えることです。PHSをお使いになっている方はよくおわかりだと思いますが、PHSの最大の欠点は電話帳のバックアップが不可能なことです。携帯電話に関しては各種のバックアップ兼編集ソフトが発売されていますのでお使いの方も多いと思いますが、PHSについては発売されていませんので、携帯電話の電話帳の移植も出来ず、新たに入力し直さなければなりませんでした。「ドッチーモ」の場合には共通の電話帳で発信出来ますので、使い勝手は大幅に向上しました。





■ 頭に来た ■


 最近談合やらKSDやらダイエーの役員のインサイダー疑惑やら頭に来る事件が多いですが、最も頭に来たのは「法研」事件です。今月4日の夕刊で報道されましたのでご覧になった方もいると思います。

 これは厚生省や社会保険庁等の職員が編集や監修に関わる法令集等を出版している「法研」という出版社が東京国税局の税務調査を受け、各省庁の職員に支払った原稿料や監修料1億6千万円を「使途秘匿金」と認定され、制裁課税を受けたというものです。「使途秘匿金」とは企業の支出とは認定されながらも企業が支払先の明示を拒否したために、損金とは認められず通常の法人税に加えて40%の制裁課税の対象とされる支出を言います。

 何が頭に来たと言って、そもそもこの使途秘匿金として支出された相手側は中央省庁の役人であることははっきりしているわけです。この支払先である相手側の氏名を会社側が明らかにしない意味は彼らに対する所得税課税の回避に他なりません。


 中央省庁の役人の天下り先である会社が、役人の所得税をひっかぶってまで所得税の課税を妨げることなど到底許せません。また受け取った役人もそれが所得税の課税対象になることが分かっているのに自主的に申告しないことも絶対許せません。公務員が率先して所得隠しを行っている事実をどう考えればよいのでしょうか?相手が公務員の場合には、単なる使途秘匿金でなく更なる追徴課税が必要と思われます。

 ついでに申し上げれば、この税金の支払いの元となった「法研」いう会社の利益も、天下り会社の財源とするため、わざわざこの会社を通したために発生した利益であり、本来ならばこんな会社を介在させなければ、読者は遥かに安価に法令集を購入出来たはずなのです。二重に頭に来ます。





■ スタバへ行こう ■


 私のメッセージの後半はソフトな話題が多くなる傾向にありますが、今月はとっておきです。Chouchou(チョウチョウと読んではいけません、シュシュと読みます。エステの広告や星占いのコーナーがありますから若い女性向けの雑誌です)の最新号で「スタバ」の特集をやっています。さて「スタバ」が分かる方はどれくらいいらっしゃるでしょう?

 「スタバ」は「STARBUCKS COFFEE」の略です。96年8月に日本に進出以来、僅か4年間に150店あまりの出店を行ったコーヒーチェーンです。先日ドトール系列の「エクセルシオールカフェ」と看板の色で争いがあったことは新聞でも報道されたのでご覧になった方も多かったと思います。街でよく見かける緑色の看板と言えばお分かりかも知れません。最近、私はハイネケンビールの緑色の看板を見ても「スタバ」と勘違いしてしまいます。(ここで笑うこと)

 出資は米国スターバックス社と「キハチ」で有名なサザビーです。港区、千代田区、渋谷区(新宿ではあまり見かけません。街のおしゃれ度合いの差でしょうか?)を主体とした出店で、おしゃれな若者中心に、エスプレッソコーヒーの濃縮さを売り物に大人気です。私も今月だけでもう4回も行っています(満席でなければもっと入っていたでしょう)から、かなりのスタバファンだと思います。

 メニューは基本飲料が23種、これに4種類のシロップ、3種類のパウダー、3種類のミルク、2種類の砂糖等を組み合わせると何と2100通り以上の組み合わせの飲み物が可能になります。

 読者代表の最高のオススメは「カフェモカ」に「バニラシロップ」をトッピングしたもの。だいぶ涼しくなってきてしまいましたが、冷たい物を飲みたい方は是非「キャラメルフラペチーノ」か夏限定の「マンゴシトラスフラペチーノ」を。本当に苦いコーヒー好きな方は「エスプレッソ」を。「エスプレッソ」ほど高価な飲み物を私は知りません。




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