

■ 100万人は当たり前 ■
びっくりするような数字です。小泉内閣のメールマガジンの配信は6月14日に始まりました。メルマガ配信の申し込みは前日の夜まででしたが、この時点での申し込み人数は45万人でした。それが配信当日になるとあっという間に70万人に増加していました。翌週の配信日の前には100万人を突破。6月28日発行の第3号の発行段階では「200万人を突破」と発表していましたが、7月5日発行の第4号では読者数を公表していません。これは思ったほど読者数が伸びないのではなく、世間から「一内閣のメールマガジン発行のためにさらに人員を増加するのは如何なものか」という批判を気にしたためだと思います。
しかし最近の人の動きは非常に激しく、あっという間に何十万人という単位に達します。ADSL月額980円を発表したヤフーには、1ヶ月もしない間に100万人以上の人が申し込みました。また、全国どこでも3分20円のインターネット電話を提供しているフュージョン・コミュニケーションズの申し込みも3ヶ月で50万人を突破しました。どうもインターネットや携帯電話の普及に伴い、情報の伝達の速度が極端に早まっているようです。そしてそれに呼応するかのように人々のリアクションのスピードも早まっているようです。
インターネット上でユーザの画面に文書が1ページ表示されることを「1ページビュー(PV)」と表現しますが、日本を代表するWebサイトであるYahoo!JAPANでは1998年の1月には1日当たり700万PVであったものが、2000年7月には1億PV、今年の1月には1日1億5千万PVを達成しています。現在では1日当たり2億PVを突破していると思われます。これは必ずしも1日延べ2億人の日本人がYahooにアクセスしていることにはなりませんが、アクセスしているインターネット人口が急増していることは間違いありません。
インターネットとは関係ない世界でも、宇多田ヒカルや浜崎あゆみのアルバムは300万枚を突破しています。桑田佳祐が7月4日、7年ぶりのソロシングル「波乗りジョニー」を発売しましたが1日で90万枚を突破しました。なんだか日本中が「右へ倣え」現象になっているのか、日本人全体が非常にアクティブになっているのかわかりませんが、「当たれば大きい」時代になっていることは間違いありません。三国志を読んでいるとあちらこちらの戦いで、すぐ何十万人も戦死しますが、中国は日本の何倍も国民がいるのでそのような単位になるのでしょうが、日本でも「百万」単位のヒットが当たり前になってきました。

■ ゴルフ場の今後及び手持ち会員権の処分方法 ■
相場の下落が止まらないゴルフ会員権市場ですが、それに呼応するかのようにゴルフ場も続々と破綻し始めました。これは以前からお話ししているように一昨年から、バブル期に募集したゴルフ場の会員権の償還が続々と始まっているからです。
外資が日本のゴルフ場に手を伸ばし始めました。破綻して民事再生法を申請したゴルフ場の引き受け手として外資が続々と手を挙げています。また一時経営不安が噂された太平洋クラブも破綻したゴルフ場を次々と買収し、それに併せて新規募集も開始しています。この流れの中で注目すべきは、会員数の多いゴルフ場の方が高く売買されている点です。ゴルフ場を買収する立場としては収支が問題であって、ゴルフ場のコースの善し悪しは関係ありません。会費収入やヴィジターフィーが多ければ良いのであって、通常私たちが入会するに当たって考慮することと全く逆の評価を行います。私たちは通常ゴルフ場の評価はコースの善し悪し、交通の便、スタートの取り易さ、すなわち会員数等によって決定します。しかし経営者として買収する場合にはお客と会費が多ければ良いのですから、会員数が多いゴルフ場の方が人気があります。また最近ゴルフ場はどこも閑古鳥が鳴いていますが、会員数が多ければ必然的に入場者数も多くなり、買収する側としては好都合です。
◆値下がりした会員権の取り扱い
現在の相場より遙かに高い金額でゴルフ会員権を取得した方も多いと思います。毎年のように、ゴルフ会員権の損失の損益通算規定の廃止が叫ばれていますが、本年中の改正はなさそうです。値下がりした会員権の処分には二通り考えられます。まず第一は市場で売却して、売却損を計上する。売却損については他の所得と損益通算する。第二として、これは特に新設ゴルフ場の募集に応じた方ですが、ゴルフ場と交渉して預託金の返還を求める。もっとも今時、約定通りに預託金を返還するゴルフ場など殆どありません。多くの場合、償還期限が延長されることになりますが、ゴルフ場によっては分割償還や減額償還が行われています。注意を要するのは減額償還です。ゴルフ会員権を損して売却した場合にはどれほど大きな損失を計上しても問題なく損益通算されますが、預託金が減額されて償還された場合の損失は家事上の損失となり、税務上の救済は一切ありませんので注意が必要です。また例え預託金が償還されるにしても、入会時に預託金のほかに多額の入会金を徴収されている場合には、相場よりも預託金の方が高いからといって、償還の方が有利とは言えません。例えば預託金2000万円、入会金500万円の会員権を購入していた方が会員権を処分しようとした時に相場が1800万円だとします。通常ならば市場で売るより預託金を償還してもらった方が200万円も手取りが多いと考えます。また市場で売却した場合には約40万円の手数料がかかりますが、償還の場合には手数料はかかりません。単純に手取りを考えた場合、売却した場合には1800万円−手数料40万円=1760万円、償還の場合は2000万円となります。但し、税金を考慮すると数字は逆転します。売却した場合には売却の損失が2500万円−1800万円+手数料40万円の740万円となります。所得が多い方の場合にはこの損失と所得を通算することにより所得税及び住民税が370万円軽減されます。そうすると最終的な手取り額は1760万円+370万円=2130万円と売却した方が多くなることになります。税金のことまで考えないと何が得かわからない一例です。


■ 増える自殺 ■
6月23日号の「週刊東洋経済」で「うつ病特集」が掲載されました。それによりますと98年から自殺者数が急増しており、年間3万人を突破しています。97年に北海道拓殖銀行、山一証券、三洋証券と大企業の倒産が相次ぎ、中年サラリーマンにとって悲哀の時代に突入したとは言え、前年に比べ3割以上も増加したことに驚かされます。自殺者の男女比では男性が71%と圧倒的に女性を上回っています。(もっとも自殺未遂者は女性に多いそうです)自殺の原因は(遺書によればですが)健康問題が4割、次いで経済問題が3割とのことです。そして健康問題による自殺はその半数が60歳以上であるのに対し、経済問題での自殺は50歳代が中心です。そして自殺率の推移は失業率の推移と似たカーブを描きます。と言うことは先月29日に発表された4.9%という失業率が気になります。小泉内閣の構造改革によって、最大150万人の失業者が出ると予想されます。そうなった場合には自殺者数がどうなるか考えると背筋が寒くなります。尤も、構造改革によって発生する失業者は生きながら得ている企業の企業内失業者とも言えますから、数字には表れていない「潜在失業者」です。それでも「潜在的」失業と「顕在化した」失業は大違いです。政府はIT関連の人の需要を創出するだけでなく、今から失業者の「心のケア」を考えておく必要があるのではないでしょうか?因みに以下のような性格の人は「うつ病」になりやすいので注意が必要とのことです。
・まじめ、几帳面、他人任せにできない、いつも何にでも全力投球
・職人気質:自分の能力の範囲ではきちんと仕事をする
・かたくなで柔軟性に欠ける思考
・否定的な世界観:過去、自己、未来の否定的な見方
・二者択一的:白か黒か、100点か0点か、すべてをいっぺんに片づけようとする
・優先順位の設定ができない
・自尊心の低さ、完全癖、対人過敏 2001.6.23「週刊東洋経済」より
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■ ますます進む消費の二極化現象 ■
銀座のエルメスの開店に前日から並ぶ人間が現れたり、50万円もするケリーバッグが何十個も売れたり、松屋のルイヴィトンに相変わらず人が列をなしていたり、かと思うとダイソーの100円ショップやユニクロも大混雑です。南青山パークタワーの7億円の部屋が抽選になったり、トヨタのソアラの購入客は殆ど現金で支払ったりと景気の良い話も続きます。キャリアレディや日本の金融資産1400兆円の8割以上を所有する年寄りの豊富な購買力に支えられた高級品マーケットと、良質で安価なマーケットの二極分化が確実に進んでいます。
デパートでも高級品に強い三越、高島屋、伊勢丹はともかく中級百貨店には辛い時代になっています。もっと辛いのはスーパーです。ユニクロと同じ値段に価格を値下げしても「良質で低価格」のブランドを確立したユニクロの牙城は崩せません。また100円ショップにしても、花瓶や食器といった値段が明確でない商品ならいざしらず、乾電池のように消費者が価格をはっきり認識している物まで100円です。通常、単3アルカリ電池は定価では1本100円以上、ディスカウントストアでも2本で100円ですが、100円ショップでは何と4本100円です。何かの雑誌で持続時間のテストをやっていましたが、性能的には10%の差もありませんでした。それで値段は1/4です。単に「デフレは悪」は過去の話です。良い品を今まで以上に安く購入し、浮いたお金をさらなる消費に回すことによって、経済の活性化がはかれると思います。
ところで最近ユニクロはドライ素材のTシャツとポロシャツの販売を開始しましたが、驚いたことに日経ビジネス等の経済誌にその生地の現物の見本を添付しました。およそ10cm四方の生地ですが、そのインパクトは強烈でした。私も早速買いに行ってしまいました。

■ 便利な携帯電話充電器 ■
外出中に携帯電話のバッテリーが切れてお困りになった経験がおありの方は多いと思います。どこにでも充電器があるわけではありません。そこで便利な充電器をご紹介します。それはパソコンのUSBポートに接続して、携帯電話の充電が出来る充電器です。最近のほとんどのパソコンはUSBポートを備えていますから、これを持っていれば、どこでも充電が可能になります。「充電一直線(KBC-PDC/U)」ビックカメラに売っています。

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