

■ 新年にあたって ■
喪中であったため、14年ぶりに東京で年末年始を迎えました。本当に久々の大掃除で、自分の部屋からゴミ袋10個分のゴミが出ました。本の整理をしていたら、同じ本が何冊も出てきましたが、なかでも「捨てる技術」とか「整理の技術」等の身の回りの片づけの極意の本が何冊も出てきたのには笑ってしまいました。また「暇になったら読もう」とためておいた本が数十冊、とても9連休では読み切れませんでした。
ただ最近の本で何冊か印象深い本に出会いました。1冊は邱永漢氏と船井幸雄氏との対談本の「なぜいま中国か」次に浅井隆氏の「国家破産!?気づいた人には大チャンス」、
それからもう1冊、藤原直哉氏の「日本経済自然死の瞬間」船井さんと邱さんの本ですが、これだけ読むと中国の巨大な潜在的可能性オンパレードです。竹村健一氏の「日本経済これだけ知っていればいい」でも中国については同様な評価です。しかし本当に中国という国は経済的に有望な国なのでしょうか?中国進出企業の中では既に撤退を決めた企業も出てきています。単に慣習の違いだけの
問題ではありません。
中国の経済危機については1997年の12月頃から各方面から指摘されていますが、あれから5年、人民元の切り上げ問題以外は特に大きな対外経済摩擦も発生せず、また経済不安の兆候もありません。しかし国営企業が膨大な赤字を抱えているという噂もあながち否定出来ませんし、経済数値に関する公式報道が虚偽であったことは報じられたとおりです。13億の民を抱えた極めて潜在能力の高い国なのか、自由経済への変革に失敗した、ただの巨大な国民を有する国であるだけなのか、今年は
ウォッチしていきたいと思います。もし本当の中国を自分の目で見て感じるにはやはり上海がいい
でしょう。私は観光で一度しか行ったことがありませんが、今年は変貌する中国の象徴としての上海を訪問してみようと思っていま。
浅井隆氏の著書はまさに衝撃的です。「日本が破産する確率は80%」とあります。日本が破綻するプロセスについてはこれまで私が皆さんにお話ししてきたこととほぼ同じです。一読される事をお勧めします。但し浅井氏はこの本でも別の著書でもニュージーランドへの投資を勧めていますが、それに関しては「?」です。
また藤原氏の著書はバブルの崩壊からイラク攻撃といった最近の事象までそれぞれの出来事に関して論理的検証を行っており、大変ためになります。多少観念的あるいはアナクロ的な部分もありますが、歴史の裏側に関する情報を得るには最適でしょう。
どの本を読んでみてもわかる事ですが、最も重要なことは「情報」です。いかに有用な情報を手に入れるかどうか、それが成功と失敗の分かれ道だと言えます。
もちろん情報についてはそれを正しく理解し判断できる能力が必要なわけですが、それは多くの情報を入手することが出来て初めて身につけられることです。様々なテクニックを駆使して情報を集めてみて下さい。生きた情報と言えば本より雑誌ですが、もう少し余裕のある方はベストセラーにも目を通されると良いと思います。話題の豊富な人には情報も集まります。最近の新刊を見ていると、中谷彰宏、和田秀樹、斉藤 孝、この3人の著書が目につきます。中谷氏と言えば「面接の達人」「交渉塾」等で有名ですが、著書数は200を超えます。最近ではソフト路線に変更したのかわかりませんが、最新刊の「男は女で修行する」は「話を聞かない男、地図の読めない女」の日本版とでも言うべき本で、印象に残る言葉がいくつも出てきます。「ごちそうをしていばる男は、たかる男よりみっともない」「自分の精神年齢を恋人の年令で計ろう」「男は言葉を重んじる、女は声を重んじる」。また和田秀樹氏はこれも著書が多数有り、「大人のための勉強法」「40歳から何をどう勉強するか」等が有名ですが、昨年の春に出版された「甘えの成熟」を読むと自分自身ばかりが一人で頑張る必要がないことが自覚できて心が楽になります。最新刊は「試験に受かる人落ちる人」受験生にお勧めです。斉藤孝氏は明治大学の助教授で「声に出して読みたい日本語」はあまりに有名ですが、ビジネスマン向けには昨秋発売の「会議革命」が役に立ちます。また最近ではプロゴルファーの坂田信弘氏との対談集も発刊されていて、3色ボールペン(正確には4色)と6番アイアンの共通性を論じています。(解説省略します)

■ 今後の私たちの生活を考えるうえで ■
日本経済に関して皆さんが常に気をつけていなければならないことは二つです。低金利が終わり、金利が上昇を始めるのはいつか?そしてこのデフレはいつまで続くのか?急激なインフレは本当にやってくるのか?もちろんこの裏には為替の問題がありますが、外貨預金でもしない限り、皆さんの生活に直接影響は無いでしょうから、とりあえずこの2点に注目しておけば良いと思います。為替について
一言だけ触れておくと、米国経済の下降を予想してドル安すなわち円高の予想も出ていますが、ドルとの比較でなく円単独で考えた場合、円高はあり得ません。ユーロについてもドイツ経済の問題が有り必ずしも安定的通貨とは考えられませんが、例えばスイスフランとの比較で考えた場合、今後必ず
円安になると思います。
さて、金利と物価ですが、この2点について事実誤認が発生すると個人も会社も破綻してしまう危険性が大です。金利についてはこれ以上下がる可能性はありません。(と言っても少しずつ歴史的低金利記録を更新し続けていますが)しかし、いつかはわかりませんが突然上昇することは間違いありません。こんなことは誰でもわかっていることですが、それに備えている人は多くありません。現在の借入金利が5%アップした場合、どのような資金繰りになるのかシュミレーションをしておくべきだと思います。10年近く前に金利が高騰した時期に、返済額は変わりませんでしたが金利どころか元本も払えないほど返済額がアップし、「未払額」が累積した方が多かったことを思い出します。今回は金利差が前回と比較にならないほど大きいため、返済額の見直しの時期に大幅に返済額がアップし、行き詰まるというケースが多発すると思われます。返済が行き詰まってから資産を売却しようとしても間に合いません。売りたい人ばかりになるからです。
今のうちに出来る限り返済を進めるなり、資産の一部売却により手元流動性を高めておくといった対策を打っておくことをお勧めします。尤も、ここにも一つ裏話があります。政府は景気回復を望んでいないという説です。と言うのも景気が回復すれば金利が当然上昇します。金利が上昇すれば国債に対する金利負担が増加します。国家財政はこの負担の増加には耐えられません。
従って、政府は現在の経済状態が継続することを望んでいるという怖いお話です。
次に物価ですが、何度もお話ししているようにインフレにならなければ日本の財政は破綻します。国債残高は増えるばかりで、何年かのうちに利払いもままならない状況になりそうです。インフレしか解決の道は残されていません。それではこれから不動産投資かと言えばそうもいきません。不景気のインフレ、すなわちスタグフレーションあるいはハーパーインフレと言うことになれば、単に通貨を物に代えておけば良いというものではありません。私にもインフレ対策に関しては現在のところ特に対策は思いつきませんが、歴史を振り返ってみる必要がありそうです。
ところで元長銀の竹内 宏氏が正月の日経新聞で「インフレに備えて株式投資を考える時期だ」と書いていますが、奇しくも私の情報源の一人である松藤民輔氏が「御用エコノミスト達がインフレに備え株を買おうと言い始めている」と新年になってコメントしています。やはり経済学者や経済評論家でも独立系の人もいれば、首相のブレーンの人もいるわけで「誰がこう言っているからそうなるだろう」とはそう簡単には考えられません。有名な経済学者や経済評論家だと言っても、本心からの発言では無い発言をするかも知れません。何についても「裏読み」が必要です。来年の春の新札切り替えの裏に何か隠された意図が無ければよいのですが。
「裏読み」と言うか「深読み」と言うかわかりませんが、政治の世界の事に一つ触れておくと、月刊
リベラル・タイム2月号で、田原総一朗氏が面白いことを言っています。昨年末に古賀前幹事長が「年明け早々に私たちが最も恐れるものがやってくるのではないかという気がする」と解散を示唆しましたが、田原氏によれば、現在の自民党の混乱状態(のように見える)は総て演出であって、自民党の中は混乱状態にはないそうです。しかし国民の目は総理とアンチ小泉派との間に向けられていて野党からはそらされている。演出者は古賀氏、青木参院幹事長、そして小泉総理だと言うことです。確かに私たちの目は野党との攻防より党内抗争に向けられています。
今年の政治の世界の目玉は衆議院の解散がいつ行われるかですが、それに関してもっともらしい噂を一つ。「国会議員は10年以上在職すると在職年数に応じて終身年金(最低年間412万円)が65歳から支給される。93年夏の総選挙で大量当選した議員75人が今年の6月で在職10年を迎える。この75人の議員の殆どが民主党議員で、従って民主党から来年6月までは内閣不信任案は出ず、解散には及び腰の姿勢が続く」と言う話です。笑えない話ですが、ありそうな話です。今年も噂の収集に努めたいと思います。

■ 健康法 ■
健康問題もやはり永遠のテーマです。先の邱さんと船井さんの本の中でも、船井さんの発言として「ガンは不治の病ではない」という話がよく出てきます。船井さんによれば、世界中にはまだまだ不思議な現象や超能力を持っている人も数多く、その中にはガンを直せる人もたくさんいるそうです。総ての人に当てはまるわけではありませんが、世の中には不治の病に対する様々な治療法があるようです。因みに私は自分がガン宣告をされたら尿量法を実行しようと思っています。
徒に長生きをするのが良いことだとは思いませんが、まだまだやりたいことがたくさんあるのに運悪く病気で命を落とすことになるのも悔しいでしょうから、今年は様々な健康法、存命法、治療法等の情報提供にも務めようと考えています。
「野菜スープ」が話題になったのはもう10年以上前のことでしょうか、そのころちまたで伝説のように流れた脳卒中の予防の健康飲料があります。かなり噂にもなりましたので、耳にされた方もいるかも知れません。作り方は以下の通りです。
1. 鶏卵 1個(白味だけ)(よくかまぜる)
2. ふきの葉の汁 小さじ3杯(ふきの葉3〜4枚)(20g)(つわぶきは駄目です)
3. 清酒 小さじ3杯(焼酎は不可)
4. 梅漬 1個(土用干しをした梅干は不可)
5. 製法は必ず番号順に入れること。
*この飲み物は一生に一度飲むだけでよいそうです。
もちろん殆どの方が眉唾だと思われたと思います。私もこの作り方のプリントを貰ってから十数年、常に持ち歩いていましたが、未だに自分で作って飲んだことはありません。しかし私も 50を超え、身内を病気で失い、新年にあたり、あらためて健康というものを考えてみて、とりあえず身近な事から実行してはどうかと思い、皆さんにお勧めしてみました。
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