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『 博多にっき 』
― ファンキーやけん、博多たい!! ―


しっちゃかめっちゃか怒濤の1年間の巻

平成10年3月吉日〜平成10年12月末日


<第四章 大阪がこわいっ!!>平成10年6月

 とうとう新しい生活が始まった。主婦というもの掃除、洗濯、炊事。うーん・・・。
で、できるだろうか。こんなことなら、親の手伝いやっとけば良かった。我ながらありがちな後悔。
とにかく近くにスーパーあるからちょっくら買い物に行ってみるべし。

そこはイケチューという小さいけれど、割とキレイなスーパーだった。しかし、イケチューって・・
一体なんの略?なんとなく、こんなとこにも大阪を感じてしまうのは大袈裟か?
店内には当然、おばちゃん達ばかっり。そして当然、大阪弁が聞こえてくる。
なんとなく、人の目が気になる・・・。不思議な感覚だ。
周りは知るわけないのに、私のことを違う土地から来た人間だと見抜いてるような気がする。
おばちゃんの目がギロリとこっちを見てるみたいで、非常に居心地が悪かった。
早々にスーパーを後にし家に戻って来てしまった。はぁ・・・不安。

子羊かなえ、大阪のおばちゃんに負ける。

 死活問題に発展しそうになってきたな。なんとか、買い物せねば!
しかし、食品の値段が高い。福岡に比べるとかなり高い。物価が違うんだなぁ。
おばちゃんの視線を感じながら(いや、本当は誰も見てないんだけどね)ドキドキしながら
お買い物。あー、これ高いなぁ。えー、こんなにするの?ひー、買えない〜!
と、心で叫びつつ・・なんとか買い物完了。
うへー、こんなに高いもんを大阪人は食べてるんだ。

『ええもん喰うとるやんけぇ〜。あかんで、ほんまぁ〜!』
真似っこ大阪弁。

家賃だって高いのにさ。どうやって生活していくんだろ。大変だ、大阪の人。
って、あたしもやんか!

 どこへ行ってもいるんだろうけど、集団で騒がしい人ってのはどうにかならないのかねぇ。
スーパーにも出没する子連れ集団。子供はスーパーの中で放し飼い状態。
集団で道をふさいで、大声でお買い物するしさ。
  
1番強いおばちゃん『あ、唐揚げやん。これにしよ!あんた、これにしぃや!』
2番目に強いおばちゃん『じゃ、あたし、それにしよ。』
弱いおばちゃん『・・・』
1番強いおばちゃん『これいいやん、あんたはこれにしとき』
弱いおばちゃん『じゃ、それにしよか・・』

どーでもいいけど、そこは通り道なんだけど・・ま、よくあることね。
大阪弁って、良いにつけ悪いにつけ迫力がある。
deepと称される大阪。私にはまだそれが何かは、よくわからない。



<第五章 食べ放題!蒲郡美食の集い>平成10年7月


 そんな日々の中、夏にいいことがあった。夢のような時間を過ごした蒲郡だ。
『おらが町においでよ!』というJUNKOの誘いに乗って、蒲郡まで車で参上。
そこは、まさに「おらが町」だった。
駆けつけたときには既に宴会は始まっていて、終盤を迎えようとしていた。
そのとき、私の一番の感心はMIKOちゃんという女性だった。変わってる・・という
噂だけは耳にしていたが、実際はとても綺麗な人だった。変わってるというのは
どうやら見かけではなく、性格だったらしい。 

 次の日は日間賀島へ舟で渡り、のーんびり!・・とそこには軽トラが迎えにきていた。
『JUNちゃ〜ん!』という漁師の兄ちゃんの呼びかけに、女王様のように答えるJUNKO・・。
ま、まぶしいわっ!
赤い帽子と海には似合わないJUNKO女王様ルック。

しかし、いつ見ても威圧感のある人だな。思わず後ずさりして、ひれ伏したくなる。
この日も「この島を仕切ってるの?」と思わせる程に堂々としていた。


日間賀島へ向う一行

 私達は軽トラで海辺まで連れて行ってもらうことになった。
ああ、JUNKOに軽トラの上で大漁旗を振らせたい・・という密かな欲望も束の間、
あっと言う間に海辺に到着!
ここでバーベキューをするらしいのだが・・・。特に準備をする必要も何もない。
場所も確保され、バーベキュー用の食材もどこからともなく集まった。
それも肉、魚、タコ、カニ、エビ・・・豪華な食材ばかりだ。
これも全て、JUNKOの完璧な下準備のたまものだった。えらいっ!
後は焼いて食べるだけ!私は焼くのも好きなので、焼き係。
やっぱり、焼きながら立ち食いせんとねぇ〜へっへっへっへ〜。


様々な食材が並ぶ

そうしてると、ひょろひょろした小さな魚が登場した。『のれそれ』というらしい。
穴子の稚魚らしいが、これがまた美味しい。
ああ、美味しいって幸せっ!がぶっ!
赤い服を着たぴなちゃんもきっと幸せだったに違いない。

漁師の兄ちゃん『あの赤い服の子はよう喰うなぁ。腹こわすぞぉ。』
 
でも、この日一番の謎は、JUNKOと漁師の関係。

〜BBQ参加者による謎解明会議〜

『なんで漁師さんと知り合いなのかな?』
『それもいっぱい・・怪しいよね。』
『親しさが普通じゃない。』
結論・・
『きっと、JUNKOを通り過ぎて行った男達に違いない。』全員一致で決定した。

 そして夜はイタメシ。こんなに食べていいのかなぁ・・・。と思いつつ。
えーっと、リゾット食べたいしぃ、ああっ!ワインもね、ワイン!
あ・・JUNKOが食べてるチーズフォンデュも美味しそう・・
しかし、美味しいなぁ。みんなで楽しく食べてるせいかよけいに美味しい。
JUNKOの「おらが町」は美味しいところだった。また遊びに行きたいな。
本当にお世話さまでした!おJUNKOさま!



<第六章 ついてないよ、今夏>平成10年7月〜8月


 大阪の夏は思ったよりも暑かった。お天気情報では福岡より気温は2度ほど高い。
新婚生活いえ〜い!どころじゃない。暑くて、外に出ることができないのだ。
室温を下げるためにカーテンをしめきり、冷房をいれ・・それでも暑い。
買い物はもちろん、日が暮れる頃。どーせグータラ主婦ですよーだ。

すっかり体調を崩した私は、とうとう熱を出した。
精を付けるぞと肉を食べたら・・お腹を壊した。
ゆっくりしようと帰省したら・・とうとう倒れた。
実家から毎日病院に通って、立てるようになったら大阪へ戻る日が来た。

ついてない、寂しい夏だった。

倒れて歩けないとき、ダンナさんにおんぶされて病院へ行った。
このことは、しばらくは
『僕がおんぶしてね〜、いやぁ、重かったよ〜』
と話のネタになった。ほんと、ついてない。

あ、もしかして・・蒲郡で食い意地はったのが原因か?(笑)



<第七章 秋は引っ越し日和〜連ちゃんお引っ越し〜>平成10年9月〜10月


 ダンナさんの実家が白蟻のために取り壊されることになった。新しく家を立て直すのだ。
彼の実家は古い家で、いまだに倉もあったりする。とにかく、荷物が多いのだ。
ところが、それを整理する人手が足りない。当然、私も手伝いに行くことになった。

お嫁ちゃん活動である。

しかし、人の家の荷物を整理するなんて、そう簡単にはできないものだ。
どれを捨てていいのか、さっぱり分からない。とにかく、捨てるものはそのまま家に放置し、
取っておくものは箱に詰める。もう、家の中はぐちゃぐちゃ状態。
父母はとりあえず、家が出来るまでは近所でアパート住まいをするので、そこでの生活に
必要な物と箱に詰めてしまうもうのとを区別しながら、ひたすら捨ててひたすら箱詰め。
もう、クタクタになりながらの作業が続いた。


実は100年以上経つ家だったりする。

そして、引っ越し当日。山のようにある荷物を引っ越し屋さんが運んでいく。
さすが職業にしてるだけあって、またたく間に荷物は運ばれて行った。
残されたのは捨てられる運命の物たち。家が古いだけに廃墟に近い雰囲気が漂っていた。

やっと引っ越しの任務完了!お嫁ちゃん活動停止。

しかし、私にはまだ自分の実家の引っ越しを手伝う使命があった。
福岡に一人で帰省。兄夫婦が実家に戻るために私は実家のお片づけ隊に変身した。
今まで私が暮らしてきた場所に兄の奥さんが住む。やっぱり、綺麗にしておかなくっちゃ。
と気合を入れてお掃除。しかし、誰も来ない。私は家に一人ぽっち。
カビキラーを歯ブラシの先につけて天井をゴシゴシ。みるみるうちに真っ白に。
あー、これはクビが凝るなぁ・・ゴシゴシ。ふぅ、リタイア。
ベランダには前日にまとめられたゴミ袋の山が・・確か今日はゴミ出し日。
粗大ゴミも確か明日のはず・・。

一体誰がこれを運ぶの??もしかして・・

私はあきらめの境地でゴミを運び始めた。これがまた重い。何入れてんだろ??
一度に2袋。これを玄関まで3往復。これをまたエレベーターまで。そして一階のゴミ置き場へ。
これを一体、何度繰り返したんだろう。私は数十個のゴミ袋をせっせと運び続けた。
兄夫婦から連絡はない。まだ家の荷物の箱詰めが終了せずにいるらしい。
とてもじゃないけど、こんなの無理だ。私は親戚のとこへ電話し、台車を貸してもらうことにした。
そこへRRR・・と電話が。

かなえ『はい・・』
男  『もしもし、あれ?あんた、なんでおるとね?帰ってきたと?』
かなえ『おー!マサシ!引っ越しの手伝いしよったい。ヒマ?』
マサシ『ヒマやけど・・』
かなえ『ゴミだし手伝って〜』男手GET!

マサシの手伝いを得て早速ゴミ出し。すると次は親戚のオジサンが台車を持って来てくれた。
ゴミ出しはアッという間に済んでしまった。やっぱり、男の人ってこんなときは頼りになるね。
ついでに明日の粗大ゴミの冷蔵庫も一階まで運んでくれた。ラッキー!
結局、この日は兄は帰ってこなかった。まだ箱詰めが難航しているようだった。
私は近くのローソンでお弁当を買って、一人でガランとした薄暗い家の中で食べた。
何もすることがないので、カビ取り作業を再開。換気扇を回しながらゴシゴシ。
その後はテレビもなく家具もなく、畳だけが広がっている暗い部屋で一人で寝た。

かなえ『私って、本当に引っ越しの為だけに里帰りしてるな・・ふっ』

とか呟きながら・・・。しみじみ私ってば働き者。 
 
 翌朝、兄が一人でやってきた。二人でマンションのエントランスに置いていた冷蔵庫を
表のゴミ置き場に移動させた。くそー、朝っぱらから肉体労働か。
お義姉さんは引っ越し屋さんに荷物を渡してからこちらへ来るらしい。
とにかく昼過ぎるともう何も食べれなくなる。今のうちに食事をとろうと近所のロイホへ。
 思ったよりも引っ越し屋さんは早く着いた。同時にお義姉さんも到着。
さ、仕事〜といっても、引っ越し屋さん達はどんどん荷物を運び込んで、特にこれといって
することがない。仕方ないのでまた洗面所のカビ取り作業に就く。

兄『あ〜これね、僕もだいぶ頑張ったけどね〜。』といいながら兄もゴシゴシ。

ポタ・・冷たいっ! あ、カ、カビキラーがっ!あ、足にっ!
急いで水洗いしたが、もう遅い。履いていたズボンのには白く円い模様がついた。

兄『あ、ごっめ〜ん。ま、いいやない。どうせ部屋着やしさ!』
かなえ『う・・・もんぺの絣模様みたい・・』

その後、自分自身で買ったばかりのTシャツに模様を施した。

 引っ越しはプロの手によってすんなり終了した。
あとは収納をいかにするか・・・とにかく、職業柄、本が異常に多い。
それに布団屋の友人から結婚祝いにもらったという布団がどっさり。
私は布団収納担当になり、布団や毛布など普段使わないものを押入に詰め込んだ。
腰と背中の筋肉がぎしぎし・・・。
なんとか、大きな荷物は部屋の中から消えた。

 私は引っ越しのお手伝いを終え、大阪へ戻る前日に余裕ができた。
でも、とくに何をするでもない、天神界隈をブラブラ。夜は一人で屋台のラーメン。
エネルギーをかなり使ってしまって、その余熱放射って感じ。
後で一人で屋台に行ったと人に言ったら、驚かれた。
そう言えば、屋台の人も不思議そうな顔で私を見ていたような・・・
そうか、女一人で屋台でラーメン食べるって変なのかぁ?私は平気だけどなぁ〜。

 もう、大阪へ戻っても何もしたくなーい!疲れたっ!
主婦業放棄したいっ!あ、いつものことかぁ〜←小さい声で。
ってわけにはいかんよね〜。でも、暫くはゆっくりしよっ。
のんびり、ゆっくり、ごろごろ・・・そんな言葉ばかり思い浮かべながら
私は大阪へと帰っていったのだった。



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