『光らびた村』PATTAMANGALAM-精神世界=11 大樹祭3

 美しいサリ―で着飾った乙女たちは、シヴァ寺院の境内にあるATTAMA SITHTHIと呼ばれる池でもく浴してけがれを清めた後、「スワミ」を時計回りに108周して思い思いの願いをかける。めでたくカイラ―サへ昇っていった六人の女たちの功徳にあやかろうというわけだ。

 108と聞けば、僕らはすぐに大晦日の除夜の鐘を思い起こす。仏教では108の煩悩をうち払うが、ここではむしろその逆。もく浴後の清浄な祈りに結びついて、108の望みをかなえてくれるといった積極的な信仰となっている。いわば、神社の「お百度参り」ならぬ「お108度参り?」みたいなものか。

 何を祈るかについては、よろず願い事承ります…といった風で、恋のお願いから人生相談まで千差万別だ。ただし、まれに男性が祈っている場合には、非常に深刻な内容が多いそうだ。