浅野哲哉の代表作品

『インドを食べる』 立風書房 1986年刊

記念すべき代表処女作。異物に過ぎなかった僕が、1978〜1984年のインド行で、インド世界のゴッタ煮にとりこまれ、ひとつの「具」になるまでの旅をまとめたイラストレイテッド紀行エッセー。テーマは『食』。カレーの食べ歩きから始まって、南インドの農村で垣間見た様々な『食』の在り方をレポートしている。インド文化の古典的入門書としても評価され、椎名誠氏・妹尾河童氏からも御著書のなかで推薦された。現在、9刷目のロングセラー。

『絵ときガイド・インド』 日本交通公社出版事業局 1987年刊

文庫版のサイズにインドのあらゆる要素を詰め込んで、イラストで解きあかした幻の本(絶版)。鹿野勝彦氏・ヨゲーシュ・ヒーラー氏との共著で、文章は食文化の章を担当。イラスト(2色刷り)はすべて描いた。本サイトの「Hand Book of India」の下敷き的存在。

『風来坊のカレー見聞録』 早川書房 1990年刊

インドにひきずりこまれたキッカケを与えてくれたのが、今はなきインド料理の老舗『AJANTA』九段本店。ここの調理場でアルバイトをしながら資金を稼ぎ、インドに通った。アジャンタの調理場を舞台に、食べる側ではなく、作る側からインド料理文化をとらえたエッセー集。一部が抜粋されて『たかがカレーというなカレー』小学館文庫1998年刊に収録されている。本書事体はほとんど絶版状態。古本屋で探すしかない。著者も1册しか手許にない。

『南インドの旅』 昭文社エアリアガイド165 1990年刊

たった20日間の強行取材で南インドの主要観光地と高級リゾートをまわり、初めてインドにも超高級な世界があることを体験する。本文とコラムを担当。特にコラムには相当力が入っている。写真は岩瀬一郎氏。全インドを3分冊で発行したが、結局このシリーズはすべて廃本。絶版。本書の記述は『PICTURESQUE INDIA』のシリーズにも、どんどん盛り込みたいと思っている。

『インド自遊自在』 JTBフリーダム自遊自在 21 1992年刊

約4ヶ月に及ぶ長期取材で南インドの主要観光地をまわり、仕事とはいえ、久々に旅らしい旅を満喫した。食文化の節のほか、南インドのタミル・ナードゥ州、ケーララ州、カルナータカ州、ゴア直轄地の執筆を担当。今やメジャーとなった「地球の歩き方・インド」に対抗して、詳細な情報を盛り込み過ぎて、完全な改定作業は不可能かも。旅人の皆さん、どしどし最新情報を投稿して下さいね。

その他の主要作品