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どうしていびきをかくのですか? |
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鼻が詰まって口呼吸になり、喉粘膜が振動するためです
私たちは普通、呼吸は鼻で行っています。しかし、鼻が詰まると口で呼吸を行うようになります。睡眠時に鼻が詰まって口で呼吸をするようになると、喉の粘膜が振動して音が出ます。これがいびきです。 |
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いびきの原因はなんですか? |
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飲酒・疲労など一時的な原因や体のトラブル
飲酒や疲労、かぜなどをひいて鼻水が多い時にいびきをかくことが多いことはよく知られています。このような一時的ないびきはあまり心配がありませんが、毎日のように大きないびきをかく場合は、それが体のトラブルを示していることがあります。
次のようなことが考えられます。
1.肥満が原因
太ることによって喉の奥の部分に脂肪がついて、空気の通り道が狭くなり、いびきをかくようになります。
2.鼻や喉などに原因がある場合
・蓄膿症
鼻の病気である蓄膿症では、鼻の粘膜が肥大したり、粘り鼻水
また鼻タケができたりすると鼻腔を塞ぎます。
これによっていびきがおこります。
・アレルギー性鼻炎
・鼻中隔湾曲症
左右の鼻腔を仕切る中央の鼻中隔という骨が曲がり、鼻腔の形が
変形することで鼻づまりが起こり、いびきをかきやすくなります。
・アデノイド肥大症
・扁桃腺肥大
喉の奥の扁桃腺が大きくなることで空気の通り道が狭くなり
いびきが起こります。
・あごが小さい
あごが小さいと睡眠中に下あごが沈み、そのため舌が喉の
ほうに落ち込みやすくなりますと、いびきをかきやすくなります。
・舌が大きい
舌が大きいと睡眠時に喉の奥に舌が重なりやすくなり
呼吸がしにくくなります。 |
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病的ないびきはありますか? |
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あります
様々な原因でいびきをかきますが、それがひどくなると睡眠時に無呼吸をおこすことがあります。このようないびきには特に注意が必要です。10秒以上の呼吸の停止が7時間の睡眠中に30回以上、また1時間の睡眠中に5回以上ある人が睡眠時無呼吸症候群と診断されます。
症状としては、起きていなければならないときに眠くなる、疲れがとれない、集中できない、記憶力が低下するなどがあげられます。
無呼吸の状態が長く続くということは、それだけ酸素欠乏の状態が長く続くことになり、心臓などの循環器系に大きな負担がかかることから高血圧になりやすかったり、脳卒中や心筋梗塞になる危険性が高まります。
睡眠中のことは当人にはわかりにくいですね。
次の項目で当てはまるものはありますか?
チェックしてみて下さい。
■睡眠時無呼吸症候群チェックリスト |
1.人からいびきをかいていたと言われたことがある |
2.寝ている時に息が止まっていたと言われたことがある |
3.自分のいびきの音で目が覚めたり、息苦しくて目覚めたりする |
4.朝、起きられなかったり、頭痛がすることがある |
5.朝起きた時に喉が渇いている |
6.昼間眠くなることがある |
7.肥満症である |
8.生活習慣病(高血圧症、高脂血症、糖尿病)の持病がある |
いかがですか?
4つ以上ある人は注意が必要です。 |
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治療法はありますか? |
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どの治療法を選ぶかは、正しい診断が必要
いびきの治療法には次のようなものがあります。
1.持続陽圧呼吸療法(CPAP)
チューブを経由して鼻に付けたマスクに加圧された空気を送って
その空気が舌のつけ根の周りを広げて空気の通り道が
狭くなるのを防ぐ方法です。
2.マウスピース
下あごが沈まないようにマウスピースを付けることで下あごを固定し
空気の道が狭くなるのを防ぎます。
このほか、手術療法もあります。
しかし、どの治療法を選ぶかは、正しい診断を受けてからでないと決められません。手術以外の治療法はいびきの根本の治療法ではありませんので、生活習慣の改善が大切になってきます。 |
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日常生活の中で気をつけることは? |
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生活習慣の改善が大切です
いびきを改善するには、次のことに気をつけてみましょう。
1.肥満の人はダイエットをしましょう。これは重要です。
2.適度な運動をしましょう。
3.お酒、タバコを控えましょう。
4.横向きで寝てみましょう。また、枕を変えてみるのもいいかもしれません。 |
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睡眠は生活の上でとても大切な時間です。最近疲れがとれない、日中眠くなるなど、おかしいなと思ったら耳鼻科や内科の専門医に相談してみましょう。 |