基本動作

ここで言う基本動作とは、常歩、速歩、駈歩と言った各歩様の出し方、及び移行の仕方です。
これがまた難しいんです。マジで。
ただ歩かせるだけ〜とかなら良いんですが、馬術となるとそうも行かないのが現実・・・・・
コレばっかは基本しかないですからねぇ〜・・・・


常歩

そいじゃ、まあグチってても始まらんのでテキトーに始めますか。(ぉぃ
まずは、常歩のついて軽く触れてから発進、維持について話します。

常歩とはどういうものか
常歩と言うのはどういうものかを述べます。
堅苦しい文章になりますが、眠らずに読んでください。m(_ _)m

リズム: 均等なリズムで明確に4拍子(4節)の蹄音が聞こえなければならない。馬は四肢をそれぞれ相次いで動かすので、それぞれの蹄音の間隔は均等である。
2本から3本の肢は必ず同時期に地面を踏んでおり、浮上状態はなく1歩1歩肢を前に出す。

肢の離地順序
左後肢⇒左前肢⇒右後肢⇒右前肢
踏歩は均等で、あわただしくない。
踏歩は伸び伸びとしており、しっかりとしていて尚且つ自然である。
常歩では頭が上下するので、騎手はその動きを妨げてはならない。
肢は引きずることなく揚げられる。
以上が常歩の条件です。

以下のものは不正です。
リズムが2節(側対歩)であったり、4節であってもリズムがバラバラになっているもの。
頭が動かないもの。

常歩の発進及び維持
常歩発進ですよ!奥さん!(みの風味)

と言うことで、常歩の発進について書きます。
ここからは、扶助のページで書いたことを踏まえてないとキビシイと思いますので、よく踏まえてない方は扶助のページで確認してください。

騎手は馬の上で上体を真っ直ぐにし、体の力を抜いてリラックスします。
手綱は弛まないように持ち、手綱を持つ拳は中指と薬指の力は抜いてリラックスします。
そして、脚を引き前進のための脚扶助を行います。

常歩発進したら、すぐに脚を腹帯のすぐ後ろにずらして前進気勢のための脚扶助を行います。
馬がテンポ良く一定のリズムで常歩を行うと、リズムにあわせて馬の頭が上下運動しますので、騎手は肩と肘と手首と腰を最大限に柔らかくして、その動きを阻害しないで尚且つ、手綱が弛まないように一定のやさしい力で馬の口とコンタクトを取りつづけます。


速歩

てことで速歩っす。
速歩も常歩と同じように速歩とはナニモノなのか?から攻めてみましょう。

速歩とはどういうものか
リズム: 空中に浮き上がった瞬間で区切られた2拍子(2節)の歩法で、両斜対肢が交互に動く。

離地順序
右前肢と左後肢⇒左前肢と右後肢の順であり、左前肢と右後肢は右前肢と左後肢が着地する前に浮上する。

蹄音のリズムが一定であること。(2節)
踏歩は均等であわただしくない。
踏歩は軽やかで、且つ弾力を持つ。
後躯は活発に動く。
関節は柔軟で肢を引きずることがない。
後蹄が前蹄にあたる事がない。(追突)
頭は安定している。(一定の位置にあり動かない)
後肢と前肢は同じくらい活発で、前後肢の管骨が地面に対して同じ角度を保つ。

速歩発進及び維持
速歩発進ですよ!お嬢さん!(みの風味)
とゆーわけで、速歩の発進と維持について書きますね。
ここでは尋常速歩を行うことを前提で書きますのでそのつもりでヨロシク!(^^ゞ

基本的に常歩の発進と同じです。
速歩にする前に常歩になっている場合は半減却と制御する手綱扶助を使用して馬を詰めてください。
前進気勢を保ったまま馬を詰める(軽い収縮状態)に持っていくことで速歩発進がスムーズにできます。
停止している場合は、前進気勢の脚と制御する手綱扶助を使って停止状態のまま馬に前進気勢を与えて収縮させます。
そうすることで、停止状態からも1歩目からスムーズな速歩発進が可能です。

速歩が出たら、拳の位置は一定の場所に固定されて中指と薬指を柔らかく使ってやさしくハミ受けをしつつ、前進気勢の脚扶助と座骨扶助を使って1歩1歩しっかりと推進して行きます。

軽速歩
軽速歩とは、速歩を長時間行う際に正反撞を受けていると騎手や馬に多大な負担がかかるためにその反撞を和らげるために行います。
また、上達してくると軽速歩で馬のリズムを整えてあげたり、障害の基本練習にも使います。

軽速歩は2拍子で行われる速歩のリズムにあわせて、騎手が立つ、座ると言う動作を行います。
立ち上がる際は、馬の反撞を使って軽く腰を浮かせる感じで行い、座る際も静かに腰をつける感じで行います。
力任せに行うと、馬とのリズムが合わなくなり軽速歩の維持ができなくなります。


駈歩

駈歩ですよ、駈歩!お嬢さん、聞いてます?(やっぱりみの風味)
常歩、速歩ときたら駈歩になるわけです。

・・・・・・・・・・・・・やっぱやめようかなぁ。メンドくさいし。(爆)

すみません。冗談です。

駈歩の手前
駈歩の話とかに入る前に抑えておきたいことがありまして、それは駈歩の手前です。
常歩、速歩と違って駈歩には右手前駈歩と左手前駈歩があります。
右手前駈歩の肢の離地順序は左後肢⇒右後肢-左前肢⇒右前肢で、左手前駈歩の離地順序は右手前と左右が逆になり、右後肢⇒左後肢-右前肢⇒左前肢となります。
この手前は馬場の運動で馬場内を右回りで運動している場合は右手前、左回りで運動している場合は左手前となります。

駈歩とはどういうものか
リズム:3拍子(3節)の蹄音が聞かれ、速歩同様4肢が同時に地面を離れる浮上期がある。

駈歩の離地順序については手前の部分で触れているのでそちらを参照のこと。

蹄音のリズムは規則正しくなければならない。
踏歩は均等であわただしくない。
歩行は軽くリズミカルである。
後躯は活発な飛節によって推進力が発揮される。
平衡は保持される。
馬は真っ直ぐであること。
正駈歩(手前が正しい駈歩)であること。
頭と頸は馬体の水平運動に一致する動きでなければならない。

不正な駈歩:
意図しない反対駈歩
推進不足で4節の蹄音が聞こえる
頭が馬体と独立して上下運動する
推進不足で後躯は速歩の歩様

駈歩発進および維持
駈歩は手前がありますので、その手前に合った駈歩発進を行わなければなりません。

馬の頭(頸)を内方に向け、外方脚を引き内方姿勢をとる。
半減却で馬を詰める。
速歩発進よりも強い座骨と脚扶助を行う。
駈歩発進をしたら、1歩毎に座骨で下前方へ強く押すようにして同時に脚で前進気勢を維持する。(この際、内方姿勢を維持します)

失敗
駈歩が維持できない、発進できない場合、ほぼ確実に座骨と脚扶助が弱い、もしくは全く使えていないと考えられます。
がんばって推進扶助を練習しましょう。(^^ゞ


内方姿勢

内方姿勢を知ることはとても重要な事です。
馬場内で運動している時、馬は必ず右回りか左回りで馬場内を回っています。右回りの時は「右手前」、左回りの時は「左手前」と言います。
騎乗者は馬に乗っているとき、必ず手前に対応した内方姿勢と言うものをとります。
具体的には右手前の時は、軽く馬の頭(頸)を内側へ向け(内側の頬がぎりぎり見えるくらい)て、右脚は腹帯の後ろあたり、左脚は後ろに引き馬の腰(尻)を内側へ押すような感じにします。
最初のうちは輪乗りの蹄跡上で行うと練習しやすいです。


歩度

中間歩度
拳を軽く前に送って座骨と前進のための脚扶助を使い、後躯からの踏み込みを深くさせます。
これによって馬は尋常ほどのときより、やや頭を下げて前に出した状態になりそこでハミ受けを維持します。
後躯からの踏み込みが増大したことによって後肢は前肢の蹄跡よりも前に着地するようになります。

伸長歩度

中間ほどより更に拳を送って馬が頸を前に出せるようにして、前進の脚扶助と座骨扶助を使って馬に推進を与えます。
そして後躯からの強い推進によって歩幅が増大して、踏み込みが深くなってゆきます。
そして、1歩1歩脚を使って推進を維持します。
後躯からの強い踏み込みによって後肢の着地点は中間歩度より更に前方になります。
そうすることで、調教の行き渡った馬ではスカイウォークと呼ばれるくらい前躯が浮き上がって肢を前方にまっすぎ突き出した美しい歩様になります。

収縮歩度
まず、前進の脚扶助と座骨扶助によって前進気勢を増大させてから騎手は背筋を使い、上体を引き起こして制御のための手綱扶助を行います。
そして、1歩1歩脚を使って推進を維持します。
収縮歩度の場合、陥りがちなのが手綱制御が強くなってしまい、馬がチョコチョコあるいたり、硬い拳で馬が口を硬くしてハミ受けがちゃんとできていなくなると言った状況です。
収縮歩度は馬が腰を落として後躯からしっかりと踏み込み、肩や前肢は軽くなり、馬の口はしっかりハミを受けている必要がありますので、騎手は手綱制御を行う際に背筋で上体を起こしてバランスバックさせて、拳は柔らかくして座骨と脚で強い推進を与えなければなりません。


その他

襲歩って言う歩様もあります。
が、通常必要ないので敢えて書きません。
リクエストがあれば書くかもしれません。


最後に
基本動作について、文章だけでなんとなくカバーできそうな気がするのでイラストはわざと割愛させていただきました。
イラストつけろや!ゴルァ!!(#゚д゚)って要望があればイラスト書きます。
以上、宜しくお願い申し上げます。


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