特殊微生物の働きにより排水中の動植物油分をグリセリンと脂肪酸に分解します。
接触ばっ気槽と組合せれば凝集剤を使用せず余剰汚泥ゼロ(下水道放流)の処理が可能です。
現在加圧浮上装置を使用されている場合はオイルバクターシステムへの改造をお勧めします。














 凝集加圧浮上処理のような薬剤は使用しません。

 下水道放流の場合には、汚泥の発生もありません。

 グリーストラップの清掃・汚泥引き抜きも必要ありません。
 壁面に付着した油脂も分解するので
  配管の詰まりやスカムの発生を防ぎます。



薬剤で水中の汚濁物質を凝集除去するため
◎ 多量の薬剤を使用する
◎ 多量の凝集汚泥が発生する
◎ 装置のメンテナンスが煩雑である
上記のようなの多くの問題点がありました。


 特殊強化微生物は培養栄養剤の働きにより『培養』・
  『増殖』・『活性化』され培養活性化液となります。
  培養活性化液の微生物により油脂の分解が行われます。
  分解されたグリセリンや脂肪酸は生物によって
  容易に分解されるため一般的な接触ばっ気や活性汚泥法で
  処理が可能となります。




生物膜法は微生物の住家となる「担体」上に微生物の幕を成長させ、これにより処理を行う方法です。板状や網状の担体を槽内に固定して用いる「固定床」方式と、粒状の担体を槽内に浮遊させて用いる「流動床」方式とがあり、それぞれ表面積が大きく微生物の成長に適した素材の担体が開発されています。担体を用いる分設備費がかかりますが、活性尾で違法の欠点をほぼ解決する優れた方法です。 
(1) バルキングが起きない
生物膜法では微生物を担体上に固定して用いるため、沈殿槽で汚泥と処理水を分離する必要がありません。担体からはがれた微生物を分離するため沈殿槽は必要ですが、分離が悪くなるトラブルは発生せず、沈殿槽も小さくてすみます。
(2) 微生物量が多い
担体上では成長する微生物膜は微生物濃度が高く多量の微生物が生息しています。表面積の大きい担体を用いると、槽内の微生物量はMLSSで数万に達する事があります。このため処理能力が高く、装置を小型化することができます。

- 微生物量
[mg/L]
BOD/MLSS負荷
[kg-BOD/kg-MLSS.日]
BOD/容積負荷
[kg-BOD/m3.日]
活性汚泥法 3,000〜5,000 0.1前後 0.3〜0.5
生物膜法 25,000〜35,000 0.1前後 2.5〜3.5
(3) 余剰汚泥が少ない
生物膜法では微生物量が多いため、高いBOD負荷を与えても1微生物当りのBOD負荷は低く、微生物は活発に繁殖できません。また、微生物膜の内側では嫌気状態になるため微生物の自己消化が起き、汚泥量は減少します。
(4) 汚泥齢が長い
余剰汚泥が少ないため微生物の平均滞留時間が長くなります。また生物膜の内側など部分的には非常に長い滞留時間(数ヶ月)も考えられます。このため増殖の遅い微生物群も存在できるようになり、多種多様な微生物が存在するようになります。これは様々なPH・温度で活動できる微生物や、難分解性質物を分解できる微生物などが存在できるという事を意味し非常に多くのメリットがあります。



@ 装置内に保持している微生物量が多い A 微生物の種類が多彩である

上記の事柄が理由とされていますが、最も大きな理由として「溶存酸素の拡散律速」が上げられます。




生物膜式排水処理装置では微生物は担体上に一定の厚みを持つ生物膜として付着しています。生物膜の表層部では排水との接触が活発に行われるため、微生物は十分な量の溶存酸素を取り込むことができます。溶存酸素は生物膜の深部に拡散していきますが、生物膜法では装置内に保持されている微生物のうち一部のみが活動し、その他のは水質浄化には貢献していないとされています。(ただし、嫌気性消化による汚泥減量化や脱窒作用による窒素処理などの効果が期待できます。)一般的に生物膜の厚みは2〜5mm程度ですが、好気的に作用しているのは0.1〜0.3mm程度といわれ、極僅かの微生物だけが排水の直接的な浄化を行っていると考えられます。



温度が低下すると微生物の活動が鈍くなり、生物膜表層部での酸素消費量も減少します。すると、より深層部にまで酸素が到達するようになるため、活動する微生物量が増加します。このように温度低下による微生物の活性低下を、活動微生物量の増加により相殺するため、装置全体として処理性能は温度による影響を受けにくくなります。


活性汚泥法の前処理として生物膜法を導入する組合せは成功例が多く、設計値以上の効果が得られることも少なくありません。単にBOD負荷を低減するだけでなく生物膜法の処理特性上、活性汚泥のバルキングを抑制することが知られています。




活性汚泥法の最大の問題点として、バルキング(汚泥の沈降性不良)があげられます。バルキングの発生の仕組みは未だに完全には解明されていませんが、一般的には過大なBOD負荷や水温などの変動により、糸状菌が発生してバルキングが起きるとされています。したがって糸状菌の発生を抑えればバルキングも抑えられることが多く、糸状菌を抑制する薬剤なども市販されています。




一方、生物膜法は槽内に担体を配置し、担体に微生物を付着させて処理を行いますが、付着する微生物の種類として糸状菌が多く含まれています。したがって接触ばっ気法は糸状菌により処理を行っているとも言う事ができます。BOD源になる様々な物質の中には糸状菌が特に好む物質があり、このような物質が活性汚泥に入ると糸状菌が発生する要因になります。生物膜法では糸状菌による処理が活発に行われるため、糸状菌が特に好む物質が優先的に処理されます。




したがって活性汚泥法の前処理として生物膜法を導入すると、糸状菌が好む物質が処理された排水が後段に供給されるため、活性汚泥で糸状菌が発生しにくくなります。その結果、活性汚泥でのバルキングの発生を抑制する事ができます。



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