□オートガイドへの道 動作テスト(2005.8.5) 関東地方の梅雨明けが宣言されて暫くたちますが、晴れたのは台風通過後の1日がせいぜいで、そのあとははっきりしない天候が続いていました。今日も薄曇で夜空に見える星は数えるほどなのですが、久しぶりにアパートの玄関先にEM10とBORGを設置しました。今日やっとオートガイドのテストを試みます。 PICマイコンによるLX200シリアルコマンド⇒ガイド用パラレル出力変換モジュールを組み込んだリレーボックスをEM10+DOGに接続して、MiniBORG60にDSIを取り付け、DSIソフトウェアのLiveウインド上にこと座のベガを導入しました。DOGをガイドモードに設定して、一方、DSIソフトウェアのほうでは、オートガイドのための通信を確立したのちベガをガイド星として選びます。 期待を胸に膨らませてTrackingボタンを押しました。。。。が、カチカチリレーは音を立てるものの、ガイド動作しているようには見えません。ところが、ガイド鏡を東西南北に振ってやると、ちゃんと、ずれた方向の反対に引き戻すように対応するリレーがカチカチいいます。 どうも何か勘違いがあるかも知れないと思い、Meadeのオフィシャルサイトから落としておいたコマンドリファレンスをボーっと長めていると、Moveコマンド":M"のほかに、Quitコマンド":Q"があって、どうやらこれらは組み合わせて使うらしいということに気が付きました。つまりMoveコマンドが発行されるとLX200はマイナーコマンドで指定した方位に動きつづけて、Qコマンドが発行されて動きを止めるような一連の動作をエミュレートしなければならないようです。 何箇所も蚊に刺されながら力任せで書いたプログラムは以下のようなものです。 'LX200 command → リレー出力変換 早速動作テストです。今度はちゃーんと動作してくれました。EM10のセッティングはかなりいいかげんです。極軸望遠鏡は覗いておらず、おおよそ北かな?という方向に向けているだけです。そもそも北の空は薄雲で覆われていて北極星が見えません。Fig,1は5分間ガイドした後の変移をDSIソフトウェアのLive画面で確認したのです。正常にガイドできているので、クロスヘヤカーソルとガイド星は一致しています。 Fig.1 オートガイドオンで露光5分後のズレ量確認
Fig.2はBORG100EDF4PHとEOS20Dの直焦点撮影を5分露光にてオートガイドの有無により比較した結果です。5分露光では空が明るすぎて真っ白けっけだったので、レベル補正を行ってかろうじて星が見えるように調整しています。極軸があっていないので、オートガイドオフでは盛大に星像が流れています。一方オートガイドオンでは視野周辺では極軸ズレによる視野回転が見られるものの、ガイド星中心付近の星像はかっちり止まっています。
Fig.2 こと座ベガ付近 オートガイドオフ(上)、オートガイドオン(下)
これならば、F4なら10分程度の長時間露光にも十分絶え得ると思います。
明日晴れていたら、今度こそテスト撮影ではなくて、ちゃんとした天体写真の撮影に取り組みたいと思います。
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