監察軍の工作室008
〜「マクロス・クロニクル」創刊8号正誤表〜

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創刊8号の内容と正誤表と解説
注:基本的に
およそ赤字の表記は間違っているもの、
はたまたかつて公式だったが消されたもの
およそ青字の表記は正しいもの
およそ緑字の表記はどちらともいえない微妙なもの
になっております。
01-04 HWR-00-MK2 モンスター
*総解説 モンスターはマクロス7において(ダイダロスで甲板を踏み抜いた機体の)
搭乗パイロット三人ともに登場するんだけど記事がありませんねえ。
(プラスの標的は書かれている)ミンメイの写真を後生大事に持ってる
いかした爺さん達のエピソードなんですが、、。(ライターさんみてないんだろなあ)
あと、2次資料的にドーザーを展開した中にあるバルジがエンジン(重力制御装置という
資料もあり)だとか、重量的に全く歩行不可能だったが、
重力制御装置の小型化によって初めて実用化できたとか
結構細かい設定があるのですが、(パーフェクトメモリー/ホビーハンドブック等より)
まあ、載ってませんわな。
08-02 右中央の「PLUS」と書かれた記事のキャプションより
「時代の転換期が生んだ怪物も、技術の進歩に取り残される結果となった。」
*解説 たしかにここで語られているYF-19/21の標的機となった時には
「ケーニッヒ・モンスター」も普通に運用されていて、(試作機の初飛行が2032年
〜99/05ジーエム誌 ソフトバンク刊より)
すでに、旧世代の機体ではありますが、別に役立たずだという事は
ないと思うんですが、、、なにより主武装が反応弾なので弾頭さえ近代化すれば
50年くらいは移動砲台としていけそうなんですよね。(戦車というより戦艦に近い
存在だし。)あと、記事中で少数の生産とありますがこれも根拠不明ですす。
(個人的にはマクロスフォールド後にかなりの数が生産されたゆえに、余剰の機体が
標的にされたと思うのですが。)
あと、作品考察とは別の観点になりますが、
デストロイド全般に言えるのですが、マクロスTV/劇場版では通常兵器として
当たり前の存在であったのが、(この後のマクロス2では怪物進化したデストロイドが
盛大に登場するのですが、作品自体が全面的に否定され、)30年後の続編の
7/プラスでは標的機/民間払い下げのレジャー/実用機以外は登場せず、
製作側も見手であるファンのほうも
「自力で長距離の移動も出来、いざとなればアーマード仕様で重装甲モデルの
肩代わりもできる運用的にも便利な可変戦闘機が主流となり
デストロイドは衰退した(か、運用は大幅に縮小された)」という認識があったようなので、
デストロイドの存在そのものが記事の通りだったのだが、
豈図らんや、マクロスゼロで統合戦争に参加、それのみならず、マクロスFでも
ゼロで活躍したシャイアンの後継モデルが活躍したため、「デストロイド系
は2060年近くまで(ほとんど根本的な改良なしで)実用品である」と認識を変えざるを
得なくなっています。ということでそういう意味でもこの文章は収まりが悪いですね。
08-03 「運用記録」本文より
「2008年にロールアウトした1号機は、さらなる武装の充実を図る軍の要求によって
同年9月にMk2の仕様で完成することとなった。」
*解説 この文章自体は「マクロスパーフェクトメモリー」の記述によるもので
べつに間違いではないのですが、ここでいうMK2に対してMK1はもともと、
腕等の武装を持たない機体とされていて初出の「ホビーハンドブック」では
MK2から腕のミサイルランチャーを取り除いたものとして作例が作られていました。
で、おそらくこの記事から派生して「マクロスパーフェクトメモリー」に
文章設定として書かれたと思われるのでありますが、マクロスゼロの製作者が
この経緯を知ってか知らずか、本編に「腕が武装では無く、姿勢を安定させるための
ジャッキとして機能する仕様のMK1」を登場させてしまったため、
「ホビーハンドブック」の記事は成立しなくなっています。
また、ここではMK1/MK2としか記述がされていないが、
放送当時の資料から劇中の機体は「前期型」とされているのだが
「マクロス進宙時点で2両しか完成していない」とされているため
「後期型」が存在しないのに「前期型」とはなに?という疑問があり、
ファンの間では「マクロスフォールド後に改良型が生産された」とか
近年になって「非変型のモンスターが前期でケーニッヒが後期型だ」など
諸説あるがいまだ確定的な記述はありません。
なお、このMK-1〜MK-2の発達経緯についての良質な妄想解釈は
「マクロスクロニクルの話をしよう」の547〜550でどうぞ。
*追記 作品中でモンスターが時系列上、始めて登場するのはいうまでもなく
マクロスゼロの最終巻におけるMK1の反応弾砲撃なんですが
このエピソード、というか鳥の人争奪戦のエピソードそのものの時期が
先日出た「マクロスFオフィシャルファイル」では2008/7になっていて
「マクロス・クロニクル」で示されていた2008/9と違ってるんですね。
まあ、モンスターだけ見ればMK1ですので2008/7でも量産前の
試作機だったとかMK2に改修前の1号機がお忍びで積まれていたとか
どうとでもなるのですが、、、、。
(誰かマクロスゼロの設定なんとかしてください。いい加減にもほどが有ります。)
同 本文より
「SDF-1マクロスが進宙した2009年時点では生産型2機が生産されたにとどまっている。
SDF-1に搭載された1号機は、のちにゼントラーディ軍との戦闘で一定の戦果を残した。
また、それ以降に量産された少数の機体はグランドキヤノンなどの拠点防衛に配備さ
れたが、ほとんどがゼントラーディ軍の軌道砲撃によって破壊されたと言われている。」
同 写真キャプションより
「生産型は少なくとも6機が完成。SDF-1の艦内兵器廠でも生産が行われ。
のちに1機が完成している。」
*解説 これもおよそ間違いでは無いのですが、まず、放送開始時点で
「マクロス進宙時点で2両のみ完成」という設定と01号と02号の存在が
示されており、TV版の劇中で1両が完全に破壊されたあとも2両出て来るため
「SDF-1の艦内兵器廠でも生産が」されてと言われています。
(ホビーハンドブックでもこの解釈の記述がある)でも、これ書いたライターさん
多分、最初はマクロスに2両あったって認識してないよね?
で、生産数の6両(通常モンスターに関しては何両と表記され、何台とは書かれません。)
ですが、ホビーハンドブックの記事で
「(モンスター試作一号機は)後に生産6号機に改造された」との記述が
あり、おそらくこれが元か、これを元に書かれた記事(どうせ「wikipedia」だろうけど
ウザイので調べない)の孫引きでしょうね。
(6両=地球で生産された5両+マクロスで組んだ1両)また
「それ以降に量産された少数の機体はグランドキヤノンなどの拠点防衛に
配備されたが、ほとんどがゼントラーディ軍の軌道砲撃に
よって破壊されたと言われている。」はマクロスゼロのライナーノートに
よる記事なんですが、(少数と言うのを具体的にどういう数字と見るかですが、)
TVシリーズ32話で、ミンメイのコンサート会場の保安のために2機のモンスターが
見えます。またそのあと、ミンメイとカイフンを誘拐したカムジンをニセの救助通信で
おびき出した後、カムジン軍団(カムジン自身がモンスターに乗っている)を討伐
するために「第103デストロイド・モンスター隊」という部隊がやってくるのですが
画面を見る限り40両ではきかない数のモンスターが登場します。
(画面の奥の方へ続いているので正確に何両いるのかわかりません。
これで1部隊だとしたら少なくともこれの103倍の数のモンスターが存在することに
なるんですが…ちなみにこの回の脚本はスタジオぬえの「大野木寛氏」です。
加えて、このモンスター、作画が悪いためなのか、正面のディテールが通常のそれと
違っていてガウというか、実機のギガントみたいな、というかまん丸い顔に
なってます。、、、、、、、まさかこれが後期型?)また、
2032年に「ケーニッヒモンスター」の開発のために
オリジナルのモンスターを改造ベースにしてたり(前述ジーエム誌より)するので
結構な数が残っていたか、生産が継続されていないと辻褄が全く合わんですね、、、。
08-03 「標準武装」の仰角の解説より
「胴体部のキヤノン砲に可動構造はなく胴体を動かして仰角を変える」
*解説 図版自体は設定資料にあるものでキャプションも同様なので
「胴体を動かして仰角を変える」とは言えるのですが
「キヤノン砲に可動構造はなく」と断定するのを裏付ける資料がありません。
確かに砲身の後方の装填構造を考えれば可動しないのが合理的なのですが
複数の設定画を比較するとわずかに砲身の角度が違って見えなくもありませんし、
砲身付け根の胴体側に砲身の逃げが取ってあるというのも、、、。ちなみに
アリイの1/160キットでは各砲身が独立して可動する構造になっていて、
僅かですが上下します。(イマイ1/200は固定)もちろんアリイが
気を利かせてそういう設計にしたのであればそれはそれでいいのですが、
マクロスの場合、キット化にあたってぬえが可動部の軸や方向の指示を示した
設定画をキチンと起こしているので、この可動が公式の可能性が僅かながら
あります。(ただ「マクロスプラス ゲームエディション 公式攻略ファイル」〜光文社〜
に収録されたトイ用(?)設定画には可動の指示はありません。)
他のアリイキットで設定画にあるのに再現しなかったギミックは幾つもあれど、
設定画にないのにサービスで追加したギミックはありませんので
もしかしたら、、、、。(照準機へのギミック指示を錯誤した可能性はある)
08-04 「機体構造1」より
左上の画像のキャプションより
「整地面なら歩行による移動も可能だが、SDF-1ではその自重で
床面を破壊してしまうことも多く、機動性は劣悪だった。」
*解説 まず床が抜けたのはダイダロスですね。
少なくとも床を踏み抜いたのは第27話「愛は流れる」の時だけで
劇中は一度きりですね。で、モンスターの場合はその移動能力の実態から
「機動性」とは書かれず「運動性は劣悪」と表現されるのが普通ですね
同 右下の線画のキャプションより
「これを含めた全長は40m近い」
*解説 えっと、全長を記述した資料はあまりないんですが
アリイ/イマイのプラモデルキットの箱に記されたスペックとタカトクのトイで
示されたスペックでは「LENGTH 41m」とされています。
おそらく商品開発にあたってぬえが示したスペックでは全長は41mだったと思われます。
これに類して全高として22.46mとありますが、数字そのものは問題ありませんが
通常、注釈として「砲先まで」の但し書きが付きます。
また一部資料(「マクロスTV名場面模型ジオラマ再現part1」による)では
08-03の中央下の画稿に対して
低姿勢時砲撃用「歩行時にはこれより2m以上姿勢が高くなります。」
と書かれているが、22.46mがどの状態を指すのかは詳らかではありません。
同 「機体構造2」の正面の図版のキャプション
「腕部は多軸構造となっている」
*解説 、、とありますが、肩と肘が近いのでごちゃごちゃして見えますが
関節数は旧ガンプラと変わりません。ちなみにこれがトイ用(?)の設定画なのですが
これとは別に脚部のギミックを示した画稿があるので、腕部をこう記述するのなら
「脚部は関節が復列になっている」と書くべきなのですが
画稿がラフな所為か、書き手が理解できなかったのか記述がありませんなあ。
05-06 VF-1J
*総解説 この際ですので徹底的に書きます。
前回から続くVF-1に於ける変型の様子を連続図解にしたものなんですが、
これら画稿は「河森正治マクロスデザインワークス」等に収録されていた一連の図解
と「ホビーハンドブック」収録の田中精美氏作画の股関節移動ギミック解説画稿を
ごちゃまぜにしたあげく、これらと交通整理無しにキャノピーカバーの展開、
頭の回転、背面の変型等、中間の画稿を書き足したものとなっています。
が、残念ながら元の河森稿そのものに不具合が多く、
結果それを引きずる形で書き足した画稿も面倒な事になっています。
まず以下に問題点を列挙します。
「途中で背面の六角形ハッチの裏の円盤状パーツが消滅する」
「サーチライト裏(この本では勝手に「胸部連結用ロックプレート」と
されたパーツのディテールがない」
「太もも(インテイク)裏のディテールが次々と変化し一定しない」
(一般的なバトロイドの設定画に描かれたディテールとも異なる)
「ファイター状態ではVF-1AだったのがバトロイドになるとVF-1Jになる」
「腕の付け根のブロックは画稿ごとに違う形状である。」
何故こんなに整合性がないのかというと、まず河森氏の描いた変型図解全部が
同じ時期に描かれておらず、「ガウォーク」→「バトロイド」の部分が
ずいぶん後になって(おそらく90年代に)描き足されたため、タッチから
ディテール、プロポーションまで別物になってしまっているのも大きな理由でしょう。
また変型の根本に関わりますが、不自然な股関節の移動も含めて当初は設定画そのものが無く
TVシリーズ製作にあたって板野一郎氏が実際の作画をするのに必要となり勝手に変型方法を
考えたいう談話もあり、変型過程の画稿自体が後付けの設定だったということです。
とくに股関節は「(激しい戦闘中、動力源の)エンジンと繋がっている
股関節が機体から一度切り離されて、移動したあと再び接続されるのはおかしい」と
いう突っ込みに対して後からやむなくああいうシリンダー駆動のパネルを設定したと思われます。
(実際にその様子が画稿として公開されたのは83年の「ホビーハンドブック」が初出で、
これを描いたのは田中精美氏。)つまり河森氏自身は変型過程そのものにこだわりが無く、
というより「VF-1を含めたマクロスメカに対してそこまでの整合性やリアルさを
要求してなかった」ということです。脱線承知で言いますが、よく「VF-1はF-14をモデルに
デザインされた」と記事にされ、実際、河森氏本人もそれを標榜しており、F-14の解説本では
巻頭に氏のインタビューが載ってたりしますが、もしそれが本当ならVF-1の前身で、
ほぼ同じ変型システムを持つ「ブレストファイター/ブレストソルジャー」
はどうしてあんなにF-14と似ても似つかない遠未来メカロボなのでしょう?
「パーフェクトメモリー」等の初期稿を見れば分かるように「プロメテウス」も
「ダイダロス」もみんなミクロマンに出て来そうなメカで、後に企画の変更に合わせて
現用兵器風にいじった結果、今のマクロスメカとなっているわけです。
これと同様に「路線変更後、慌てて現用戦闘機みたいにした」というの実態ではないですか?
(VF-1の機首形状も板野氏らが作画しているうちに後の劇場版のような形状に
定まったという説もある。またこれとは別に機首は実機の「F-111」に酷似しているが
かつては「F-111が元ネタである」と述べたインタビュー記事もあったらしいのだが…)
これに類して、ファイター形態でベクタードノズルとして使用可能なVF-1の足首ですが、
これもまた板野氏が作画の段で独自に判断して用いたの始まりという話もあり、
それを裏付けるようにVF-1の初期稿(エンジンがどうなっているのか分からないけど
尾翼がスネに収納され、背面ブースターがない)では、普通の航空機よろしく丸い
エンジンノズルがあり、つま先はスネからなんとなく出現する設定になっています
なので「ベクタードノズルもF-14も(知識として知っていたとしても)初めははっきり意識
してなかったんじゃないの?」転じて、「他のこともあとからそういうことにしてませんか?」
というのがロド公の当てこすりです。
つまりいまでこそ「リアルで革新的な可変メカ」と表現されるVF-1ですが
もちろんデザインそのものの魅力は大きいのですが、河森氏の意識していない
部分をリアルな現用兵器として作画した板野氏のほか、文書設定として
裏付けた千葉氏等がいたからこそ成立しているのであって
(版権云々とは別に)河森氏個人による創作物ではないと思われます。
またマクロスではトイ用に三面図がスタジオぬえによって作製され、それを元に
トイ/プラモデルが開発されていますが、これらのなかに
「非変型」とか「変型を考慮しない」と但し書きのある画稿があり、
これは「変型を考慮しないで各形態の見栄えを優先しました」という画稿であり、
逆に言えば、デザイナーそのものがアニメーションであるがゆえに可能な
モーフィング的な変型であることを自ら認めているわけです。
つまり82年の段階ではスタジオぬえ側はいわば普通のアニメメカという認識しかなく
股関節などの変型もまたアニメ的「モーフィング」で適当に行うつもりだったと思われます。
(実際マクロスゼロに至っても「ガンポッド」の移動は「何となく持ち変える」または
「何となく移動している」であって実際にそれを行う仕組みはきちんと示されていません)
上記のように河森氏はマクロスの生みの親ではあるけれども、これまで蓄積された
(派生したり拡張された)マクロスの有り様の全てを把握しているわけではなく、
それゆえ近年のインタビューでの発言もまた必ずしも作品と整合はしていません。
(不肖ロド公は創造主の発言よりマクロス作品そのものを愛し、尊重します。)
*追記 なおこの記事中、変型過程で「キャノピーカバー」が胸のパーツが
下がり切る前に完全に降りてきたり、また上がったりしていますが、
これは前述の河森氏の描いた画稿とは無関係にこの記事用に描き足された
部分なので全部クロニクル側のエラーです。念のため。
(やまとのトイを写生して描いたんだろうなあ。)
なお劇中のVF-1は別にやまとトイとはちがって胸の装甲パネルの
上下とは無関係に(ファイター形態でも)キャノピーカバーを
展開しています。
08-05 「VF-1J 変型機構 ガウォーク形態→バトロイド形態」の1の項目より
「胸部連結用ロックプレート」
*解説 さてこの名称ですが、サーチライトの裏に四角い穴が開いてて
中になにかがあるというディテール自体はガウォークの変型過程画稿のなかに
古くから存在するのですが、これが「ロックプレート」と定義されたのは
今回が初めてです。まあ、別に間違いではないですし他に影響もない命名なんですが、
(この調子でなんでも適当に命名してるからよそで色々困ったことになってたり。)
08-05 「脚部の変形」の解説文より
「なお、変形開始時には逆関節となっていた両膝関節部は、通常の連結状態へと移行する。」
*解説 連結とありますが、膝関節で連結分離するわけじゃないですから「通常の連結状態」
という言い方は変ですね。「逆関節だった脚は膝とし機能するようになる」とか
「逆関節だった脚は順関節になる」くらいでいいと思うのですが。
07-08 統合軍艦艇
09-12 ミリア・ファリーナ
*総解説 まずこの単元はTV版のミリアです。ですのでおそらく劇場版のミリアの
単元がこの後別のシートで、、、、でてくるのかな?
08-08 解説本文より「ボドル基幹艦隊直属前衛艦隊に所属」
*解説 ミリアの上官に当たる今号の「ラプ・ラミズ」もそうなんですが
(「ラプ・ラミズ」と「ラプラミズ」の表記問題は後述します)
彼等の所属部隊の名称は多少ブレがありまして
TIA「超時空要塞マクロス中巻」では「親衛艦隊」
「マクロス資料集1」ではミリアは「基幹艦隊直衛女性部隊エースパイロット」
ラプラミズは「基幹艦隊直衛女性部隊司令」とあり、
「マクロスガイドブック」ではミリアは「ゴルグ基幹艦隊ラプラミズ直衛艦隊第一空士長」
ラプラミズは「ボドル基幹艦隊直衛艦隊司令」とされています。
(パーフェクトメモリー、マクロスディクショナリーには記述がありません)
劇中でも直衛艦隊(シナリオでも明記)と呼ばれていますので上に何がつくかは別として
「直衛艦隊」か、次点で「親衛艦隊」であって「前衛艦隊」はまちがいです。
(ただこれとは別に、元々の「直衛」が「直掩」を誤記したものではないかという疑惑はある)
また、「直属」のほうの元ネタは「マクロス全百科」の
ラプラミズの項に「ボドルザーの直属部隊」という記述があるのでおそらくこの辺でしょう。
あと「ボドル基幹艦隊直属前衛艦隊に所属」自体が
「wikipedia」の「ラプラミズ」の項から「写し」だそうです。
(ウザイので今後は「wikipedia」側が修正を行ってもこっちは一々記事にしませんので
もし「wikipedia」の記事のほうが修正されていた場合はこっちの指摘後に
直されたんだと理解して下さい。あんなのとはつきあってられません。
ということでよろしくね。)
*追記 ちなみのボドルザーが所属する基幹艦隊名にも多少のブレがあって
設定画のキャプションや資料によって「ボドル艦隊」だったり「ゴルグ」だったりします。
この辺は(劇場版時の資料に見られる)「ゼントラーディー語」の解釈とも
関連するのですが、いずれ時間があれば記事にまとめます。
なおお急ぎの方は「風紋VF工房掲示板2」の当該スレッドの過去ログを見てもらえば
概要が分かります。145〜169あたりです。
08-12 関連事項「パイロットから市長になったミリア」
*解説 間違いではありませんが「パイロットから市長になったミリア」と
いう項目ですのでミリアが市長になる動機付けが語られた
ドラマCD「マクロスクラッシック」に触れないわけにはいかないでしょう。
後付けの設定とはいえ、このドラマCDではTV版の27話と28話の間の
(ボドルザー戦直後の混乱期の)出来事が描かれており、
マックスがミリアに結婚式はやったけど婚姻届をまだ出していない
届けを出したいが市役所もなくなってしまって困っている。と話したところ
ミリア 「それは司令本部みたいな物か?」
マックス「司令官が市長にあたるとしたら、同じようなモノかもしれないな」
ミリア 「シーチョオ?」
マックス「その街で一番えらい人のことさ」
ミリア 「そうか。だったら私は、みんながケッコンの時に苦労しなくても済むよう、
いつかシーチョオ(市長)という物になってやろう」
、、というわけで戦う女市長が始まったという、、、、
んで、さあ、本誌05号の「ミラード・ジョンソン」の単元ではちゃんと
「かつてはスカル中隊所属(輝の部下)のパイロットだった」
(これもドラマCD「マクロスクラシック」による)とされているのに、こっちに
言及しないとこみると、、、(あっまた「wikipedia」あたりから調べもせずに
孫引きしたのかな?)
13-16 マクロス7
07-18 ラプ・ラミズ
*総解説 まず名前の「ラプ・ラミズ」なんですが
「パーフェクトメモリー」と(これの写しの)EB「マクロス大図鑑」では確かに
「ラプ・ラミズ」(「ラプ=ラミズ」)なんですが
他のTV版の資料は全部(手書きのシナリオを含めて)「ラプラミズ」なんですよね。
(劇場版では「モルク・ラプラミズ」でやはり「ラプラミズ」は途中で切れません)
なのでこれに限っては「パーフェクトメモリー」の方が誤表記していて、
それが定着しちゃったみたいですね。
08-17 解説本文より
「ボドル基幹艦隊直属前衛艦隊に所属」
*解説 上記の「ミリア」の項と同様のまちがいです。
「wikipedia」にはくれぐれも注意ください。
08-18 「カムジンとの関係」の本文より
「互いの愛情を確かめあいながら散っていった。」
*解説 これねえ、確かに劇中だと手を握り合ったままマクロスに特攻して
お亡くなりになったように見えるんだけど、、、、、。
83/8のアニメージュの連載記事「マクロスタイムス」(詳しくはここクリック)や
マクロスディクショナリー(これも83/11アニメージュ付録)によると生き延びて
カムジンと結婚して巨人のまま子供を作って出産したそうです。いや、なんでて、
いや、どうやってって言われてもわしシランがな、いやほんとふざけてないって。
そういう記事がおますねん。ハイ。
19-20 マクロス7の軍人たち
*総解説 事実上「バートン大佐と他数名」の単元です。
劇中だと明白にバサラへ悪意を持って対立してた記憶があるのですが、
記事では善玉として書かれてます。(最後までみたら印象変わるんやろか?)
でもやっぱりバサラからメンテナンスと称してVF-19改を取り上げて
嫌がらせした結果、市民に被害を広げた件は書かないといけないような。
だいたい、サウンドフォースってこの人の功績ではないですよね?
あで、サウンドフォース結成の経緯ですが、この記事だと
最初からDr.千葉の理論があってマクロス7の出航前から準備が
されていたように読めるんですが、バサラの歌ありきでVF-19改の実績が
明白になっちゃって、(独自に研究していたが、バートンとは面識が無い)Dr.千葉が
出てきて後から理論化と実用化。それに伴って(バロータ軍に
対して一向に戦果が上げられない)軍が(いやいやながらやむなく)サウンドフォースを
支援する(それもできたらファイヤーボンバーを排除して自前のジャミングフォース隊で
結果を出したい)という流れだったはず。LDのライナーノートでもサウンドフォースの項として
「戦闘において歌を使用する手法は、すでに統合軍では、リン・ミンメイ以来、正規の
戦術となっていたが、それにともない、軍内部で“歌”を中軸に据えた戦術や戦略が
検討されていた。それが“プロジェクトM(サウンドフォースもそのうちのひとつ)”である。
バサラのファイアーバルキリーも、実際にはこのプロジェクトが製造に関与しており、
レイと千葉は、ふたりとも非常に似通った目的のために、
それぞれの研究を続けていたのだということができるだろう。」
とあります。
ここでも(ミンメイアタックを押し進めた形の総合戦術としての)プロジェクトMがあって、
その下にサウンドフォース/エナジー理論がある形になっています。
ですので断じてクロニクルのいうような「サウンドエナジー理論に基づく極秘計画」では
ありません。前号の「歌による平和的コミニュケーション」云々もそうですが、
この本の書き手は、(本編を見ないで)勝手に飲み込んで勝手にまとめてませんか?
と思うのですが。(とはいうものの今一つマクロス7は突っ張りきれないので
まちがってたら指摘下さいねー。)
08-19 「人物相関図」
*解説 まずね、単元自体が「マクロス7の軍人たち」なので
「人物」というより「軍」そのものになったり「相関図」が「組織図」になるのは
しょうがないんですが、「組織図」にしては「エキセドル」とか
「ダイヤモンドフォース」とか「エメラルドフォース」に言及がないし、
(いちいち上司とか部下とかは書いてあるけど)上下関係や命令系統が分かるように
上から下へ書かない?なにより「艦長」に「甲板誘導員」まで
ぶら下げるのなら、もう「通信する専門の人」とか「ブリッジを掃除する人」とか
「食堂で御飯炊いてる人」やら「艦長の服を洗濯する人」、、、etc
あたりまで無数に書かないといけないような、、、。
そうなるとお話的にレギュラーキャラの「ブリッジオペレーター達」が
載らないのも変。そういえばマックスの彼女がそのなかに、、、(って、クロニクルに
かかったらそれも「マックスと不倫関係」とか断定されそうだなあ。)
で、本文ではマックスにほとんど言及がないわけで、、、素直にバートン大佐中心に
バサラとかレイも入れてきちんと上下/主従関係が分かるような相関図に
すれば良いと思うのですが、(つか単元の名前も「バートン大佐」でいいよな。
でもそうすると、艦隊の各艦長が入れられなくなるんですね。おまけで設定画をは
載せるだけでアカンのやろか。だめ?)
ちょっと手荒過ぎますね。
21-22 マクロス帰還
08-22 「未沙、カイフンに初恋の人の面影を重ね合わせる」の本文より
「カイフンは得意の中国拳法で、輝たちを救出するのだった。」
*解説 とありますが、本編を良く見ると、輝がカイフンとミンメイを「娘々に」
送り届けたところに未沙ほか、軍人さん御一行が来店し、そこで臨時ニュース。
お娘々の店内にいた客達と輝達が乱闘になり、
マックスが投げ飛ばした男をカイフンが避けたついでに殴ったため
(シナリオも確認しましたが本来はどういう描写にしたいのか良く分かりませんでした)
投げ飛ばされた男を介抱する仲間の男に「カイフンさん、あんたもかい?」と絡まれ
(多分、初対面のはずなんだけど、セリフが不自然なんですよね
絡まれるのは軍人に味方したと思われたからということでしょうが、、、)
暴れていた男共を中国拳法を使って華麗にかわし、いなすわけですが、
別に救出してないというか、(セリフで「捕虜にして上陸を許可させるんだ」というのが
あるものの)誰も別に誘拐されたり、拘束もされてないので
十歩譲って「輝達に加勢した」とは言えますが「救出」したとは言えません。
23-24 プロトデビルン襲来
08-24 関連事項「ギギルとシビルの関係」より
「プロトデビルンに性別の概念があるのかは不明だが、融合した容れ物が男女だったため
より明確に性の意識が芽生えたとも推測される。またギギルとシビルのベースとなった
エビル・シリーズのゼントラーディ遺伝子構造は、性染色体を除いてほぼ同じであり、
兄弟のような血縁関係にあったともいわれるが定かではない。」
*解説 まず、もともと生命兵器としての「エビル・シリーズ」がどんなものか
劇中も資料上も明確に示されておらず、それが最初から男女の別があったのか
分からないためこの文章すべてが書き手の独自の想像です。
資料上、生命兵器「エビル・シリーズ」とあるわけですからシリーズ内で
(サブユニバースからエネルギーを取り出すシステムからも)遺伝子情報的に
深い関連はあるだろうとは思いますが、「ゼントラーディより強力」や
「ゼントラーディの上位」といった表現は資料上散見されますが、
直接ゼントラーディ人との関連が示されたり、「ゼントラーディ遺伝子構造」なるものが
定義されたことはありません。従って「性染色体を除いてほぼ同じであり、」という
記述も独自の解釈といえます。
(類似してゼントラーディ人の血液に関して「ZA型」や「ZB型」という名称での
説明はありますが漠然と「ゼントラーディのA型、ゼントラーディのB型」という
以上の意味はないようです。)ようするに込み入った憶測だけの文章に見えるのですが
ぐちゃぐちゃとおかしな設定や独自用語をでっちあげなくても
素直に「彼等の間には人類の持つ広義の「愛」があったように思える」とかで
十分代替できると思うのですが、、、。
25-26 ゼントラーディ
08-25 解説本文
*解説 別に間違いではないんですが前号あたりから増えてきた
「情熱的」「叙情的」(悪く言えばエロ雑誌のエロポエム的)な文章です。
で、いきなり「ゼントラーディ=神話の巨人」というのはどうなんでしょう。
たしかに神話上では「現人類の前に地球に君臨した先住支配階級」とか
のイメージはありますが、、、、。
プロトカルチャー干渉仮説に基づけば、地球を訪れたプロトカルチャーが
労働使役用ゼントランを用いていて、それが人類の記憶に残っていて
やがて神話として伝承されたということもできるかもしれませんが、、、。
08-25 関連事項「ゼントラーディーのマイクローン化」の本文より
「マクシミリアン・ジーナスは第一次星間大戦において、
巨人化の経験があるというが真偽は不明。」
*解説 毎度ですがTV/劇場版の相違に関係するマクロス7での矛盾した
描写をこういう風にくすぐるのはどうなんでしょうね?
、、、、、百科としてきちんと畳む気はないんでしょうが。
こんな書き方をするトコ見るとTV版の「SDF-1」と「クアドラン・ロー」は
ほったらかしにするのかなと思ったり。
08-26 「ゼントラーディ人の種類」
*解説 ここでは、一般兵士タイプ、記録参謀タイプ、指揮官タイプの3種類に
大別できるとしているのですが、資料的にはこれを明記したものはありません。
劇中、宇宙に放り出されたブリタイが帰還後、部下に大丈夫ですかと
訪ねられ、「お前たちとはつくりが違う」と答えていることから
ゼントラーディ人はそれぞれの職務に併せて特化した肉体を持っているらしいことが
推測でき、エキセドルが自ら「記憶参謀」と名乗り、自軍の詳細な情報と履歴を
そらで披露したことから、彼もまた特化した能力を備えていると推測できるのですが、
別に3種と明記されたことはありません。少なくとも(昇格という概念もなさそうなので)
「ボドルザー司令」は別種のタイプになりそうですし、指揮官タイプの解説文だと
「士官クラス」とあり、これでは一般兵を束ねている師団長の「カムジン」は
ブリタイと同列となってしまい具合が悪くなります。(もちろん「カムジン」を
一般兵とするのも問題でしょう。)ですので実際には5種以上の細かい分類が
理想的かと思われます。(こういう記事なら「ここでは良く知られた3種の
ゼントラーディ人を解説します」とかにしとけばいいのに一々断定するのは
何故なんでしょうね?)また、記憶参謀の項で
「新たな戦略の創造などは不可能だったと思われる」とか平気で書いてますが
TV版最終決戦で「ミンメイアタック」を推奨したのって「エキセドル」でなかったですか?
確かに「パーフェクトメモリー」などではある種のリミッターとして
「(ゼントラーディ人は)小学生並みの知性(を持つ)」と書かれてますが、
創造性の欠如などは行き過ぎた記述です。
(これも勝手に断定して自爆してる文章ですよね。別にこんなこと書かなくても
単に「記憶に特化した能力を持つ」と書いておけば問題ないのに、、。)
27-28 The Borderline/SANTI-U 聖域
29-30 キャラクターグッズ きゃらコン
31-32 映像メディア DVD
*とりあえず解説 前回のフィードバックがあったのか
へたなことは書かなくなったようです。
以上毒舌も枯れ果てつつ創刊8号は終了。以下9号へ続く。
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